中国大陸部では近年、海外に流出していた国内の古美術品などが、オークション取引を経て「帰国」するケースが増え、過去十数年間で5万点を超えた。このほど開催された「2005年中国文物芸術品競売国際フォーラム」で明らかになった。
中国競売業協会の張延華会長によれば、中国の古美術品などのオークションはかつて、ニューヨーク、ロンドン、香港などで主に扱われていた。近年になって中国大陸部でのオークションに比重が移り、北京、上海、広州、天津などは空前の活況となっている。1996年以前は、国内のオークションで競売された中国の古美術品のうち、海外から持ち込まれたものは全体の2割未満だったが、現在では4割程度にまで上昇している。
中国の古美術品が海外から「帰国」するルートは、大陸部のオークションだけはない。海外オークション市場での中国人収集家の活躍ぶりも大きい。03年にニューヨークで開催されたクリスティーズのオークションでは、出品された中国の古美術品のうち13%を大陸部の収集家が落札。05年3月の同オークションでは25%が大陸部収集家に落札された。
関係筋は、中国で古美術品の競売・収集に関する法整備が進んだことが、オークションブームやコレクションブーム、海外からの大量「帰国」を促したとみている。(編集KS)
「人民網日本語版」2005年6月27日
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