中国緑化基金会は3日、北京で行われた関連会議で、「中国は生態整備を一層、強化し、生態環境が絶えず好転していくことを推し進めるため、社会全体の植樹造林への呼びかけに参加するよう動員していく」と述べました。

　ここ数年来、中国の生態整備は大きな業績をあげ、森林カバー率は18.21％に達しています。しかし、中国の生態環境は依然と厳しい局面にさらされ、森林カバー率が世界平均の60％、一人当たりの森林面積は世界平均のわずか四分の一にしか過ぎません。

　発足して20年になる中国緑化基金会は全国的なチャリティー基金会で、その主な任務は中国の生態環境の整備に向け、内外より資金を募集することにあります。

　中国全国政治協商会議の議長でもある中国緑化基金会の賈慶林名誉会長は３日、その会議で、「中国の　植樹造林、国土緑化の任務はたいへん重い。社会全体が一丸となり、長期的に弛まぬ努力をしていくことが必要だ」と述べました。

　賈慶林議長は「わたし達は社会全体に緑化事業に参加してもらい、条件の整った団体や個人に造林資金の寄付、もしくは都市部での緑地の引き取りに参加するよう力を入れたい。と同時に、生態整備、生態安全性の重要性を宣伝し、生態環境を重視する良好な世論作りを促していく必要がある」と語りました。

　中国の立法機関は早くも20世紀80年代に、満11歳の中国公民は一人年間あたり3本~5本の木を植えることを義務づける法律、法規を作りました。この後、毎年の植林シーズンになると、中国では数億以上の国民が植林活動に参加しています。20年余りこの方、中国では全部で述べ70億人に達する人が、ボランティアとして植林活動に参加しており、その植えられた樹木は350億株にのぼっています。

　これと同時に、中国政府は生態整備の度合いを一層強化しています。統計によりますと、ここ5年来、中国はすでに数千億元を投入し、植樹造林を主要内容とする生態建設プロジェクトを実施し、去年一年間だけでもその投資額は500億元に達しています。

　個人や団体の植樹造林の意欲を高めるため、中国はさきごろ、大面積の植林をした者はその植えた樹木の所有権を有すると同時に、政府から助成金が支給されるという関連規定を発表しました。

　政府及び社会各界の共同努力の結果、中国の生態情況は現在良好な方向に向っています。中国国家林業局の周生賢局長は3日の会議で、「今後、中国は生態整備に一層力を入れ、各地区の生態環境に基づき、それぞれ異なる植林措置を講じていく」と述べました。

　周生賢局長は、「海の災害が沿岸部に悪影響をもたらすことを予防するため、沿岸部と東部地区では、海浜防風林の整備が強化されている。北西部、西南部とチベット高原などでは森林や緑地などの植生を早期に増やし、生態系の風貌をいち早く改善させていく。このほか、東北地区の原生林カバー率の比較的高い地区では、森林資源を早期に回復させるため、天然林の保護措置を強化し、森林区に引き続き休養を与えていく」と述べました。

　周生賢局長はまた、NGO・非政府組織が国の生態整備において、重要な役割を発揮することができることを指摘し、今後、中国は引き続き中国緑化基金会などの社会団体、民間団体の機能と役割を十分に発揮させ、国を挙げての緑化運動の形成を促進していく」と述べました。