~今日の話題~
「北京ワクワク」の学習は後半に入りました。複雑な文とセンテンスの長い文の理解に力を入れたいと思います。長いセンテンスの区切り方を身に付けましょう。また、主語、述語、目的語、修飾語などの品詞がわかるようになりましょう。中国語は単語と単語の関係を表す助詞「てにはを」がないので、日本の方にとっては、ここが中国語の習得で難しいところではないかと思います。実は、中国人にとっても、この二つの部分を身に付けるのは大きな課題で中学校の国語では重要な内容になっています。中国語のセンテンスと文の理解に、非常に重要な役割を果たしているからです。
今日の学習から、できるだけこの二つの内容に触れたいと思います。こういった文の読み取り方法に、一日も早く慣れましょう。
1. 本文の会話
ここ2 ~ 3 年、中国では映画業界が急速に発展しています。設備が整った映画館が増えるとともに、国産映画と洋画ともに本数が増えています。さらに、上映の時間も多様になっています。映画館ですが、従来の大きいホールが一つだけの形を破って、中ホール、小ホールが設けられ、同時に異なる映画が上映されています。それに、朝から見ることができます。国産映画の本数ですが、2011年の統計ではなんと500本に上っています。外国映画は、相変わらずアメリカがメインになっていますが、フランス、韓国、デンマーク、フィリピン、インド、タイなどの国も見ることができます。ハリウッド映画も世界の上映時期と同じタイミングで見ることが出来ます。どれを見て良いか、選択に迷ってしまうこともあります。
宮崎さんは、同じ外国人のスタッフを誘って、映画を楽しもうとしています。みんなは、やはり何を見たら良いか、困っているようです。
では、まず聞いてみましょう。宮崎、ウィリアムさん(威廉)、エイキ(英熙)三人の会話です。
まず、宮崎の会話で、欧米人のウィリアムさん(威廉)と、韓国人のようなお名前のエイキさん(英熙)に、一緒に映画を見ようと誘っています。
Gōngqí Hāi Wēilián Yīngxī jīnwǎn zánmen yìqǐ kànchǎng diànyǐngba
宫崎: 嗨, 威廉, 英熙,今晚 咱们 一起 看场 电影吧
ねえ、ウィリアムさん、エイキさん。今晩一緒に映画を見に行こうよ。
「ねえ」にあたる「嗨」は、親しい間柄で使われる掛け声ですね。1990年代に入ってよく耳にするようになった、割と新しい言葉です。
「今晚咱们一起看场电影吧」。これは主な内容ですね。まず、主語、述語、目的語を見わけましょう。主語は「咱们」で、述語は「看」で、目的語は「电影」ですね。これをつなげると、「私たちが映画を見る」の「咱们看电影」になります。これは簡単ですね。残りの単語は修飾語になります。ここでは、新しい単語になるのは、見る「看」を修飾する「一起」で、「一緒に、ともに」です。「电影」を修飾するのは「场」です。これは、映画などの上演回数を数えるときに使われる数量詞で、上映時間やホールが決まったというニュアンスが込められています。映画を二本見たは「看了两场电影」と言います。語尾の「吧」は「誘い」のニュアンスです。
宮崎の誘いを聞いて、威廉は迷ってしまいました。
Wēilián Hǎodàoshìhǎo jiùshì bùzhīdào kànnǎgehǎo
威廉: 好倒是好, 就是 不知道 看哪个好?
それはいいけど、どれを見たら良いのか迷っちゃう。
「好倒是好」は、直訳しますと、「良いことは良いことですが」です。前のことを賛成するものの、自分の意見はちょっと異なるというニュアンスを表しています。よくニュアンスを強調する「就是」と一緒に使います。
「不知道看哪个好?」ですが、主語は私の「我」が省略されています。述語は「知らない」の「不知道」と「見る」の「看」で、目的語は「どれ」の「哪个」です。
また、ここでは「どうして良いか分からない」を表す慣用句を覚えましょう。「不知道 +動詞+疑問詞+好?」です。語順がほぼ反対になっていますね。
例えば、「どこに行ってよいか分かりません」は「不知道去哪儿好?」
英熙は、好きなジャンルがあります。
YīngxīJǐnguǎn jīngsǒngpiàn hěnhuǒdànwǒháishìxǐhuan wényìpiàn
英熙: 尽管 惊悚片 很火,但我 还是 喜欢 文艺片。
ホラー映画が人気だけど、私はやっぱり文芸作品が見たいな。
接続詞が使われていて、二つのセンテンスに分けられます。まず接続詞の「尽管~,但~」です。「~だが、~」にあたります。日本語では接続詞「が」だけで、前後のセンテンスの関係を表すことができますが、中国語では、二つの単語になっています。
前半のセンテンスです。「惊悚片」は「ホラー映画」です。火の字「火」ですが、ここでは動詞で、「人気、人気になっている」の意味です。おそらく燃える火の勢いの様子を借りてできたのではないでしょうか。
後半のセンテンス、「我还是喜欢文艺片」です。主語は私の「我」で、述語は好きの「喜欢」で、目的語は文芸作品の「文艺片」です。つまり、「我喜欢文艺片」です。やっぱりの「还是」は述語の「喜欢」の前に来ています。
本文の説明はこれぐらいにします。主語、述語、目的語を重点に進めました。
2. クイズのコーナー
次の日本語を中国語で言ってみてください。2問あります。
① 今晩一緒に映画を見に行こうよ。
② どれを見たら良いのか迷っちゃう。
次回は16課のポイントを学習します。(朱丹陽 吉野綾子)
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