日本語題:ドジョウも魚である
英語題:Loach is Fish Too
【キャスト】
倪萍(ニー・ピン/女性のドジョウ役)
1959年1月8日山東省青島市生まれ、
出身校:山東芸術学院芸術科
司会者として活躍していしましたから、日本の方にはあまりなじみがないかもしれません。もともと女優としてデビューしていますが、あまりパッとせず、結局司会業に転向。その後、CCTV・中央テレビ局の人気番組でレギュラー司会者に抜擢され、全国的に知られるようになりました。彼女は、親しみやすい話し方や抜群の表現力で全国の視聴者を魅了しています。そして、「中国で最も人を泣かせることのできる司会者」とも言われています。CCTV恒例の新年番組「春節晩会」で司会を務めたこともあるほど、中国では人気の司会者です。
しかし、3、4年前から、彼女の姿をテレビで見ることがほとんどなくなっていました。「引退した」といううわさもありましたが、実は最近、女優業に復帰しています。中年世代から絶大な人気があります。
ちなみに倪萍(ニー・ピン)は楊亜洲(ヤン・ヤーチョウ)監督と前々からよくコンビを組んでいて、ヤン監督の作品には倪萍(ニー・ピン)がよく登場しています。
【主な出演作品】
『美麗的大脚(仮題:張美麗先生の足)』(2002)
『両個人的芭蕾(仮題:二人のバレエ)』(2005)
『泥鰍也是魚(ドジョウも魚である)』(2005)
倪大宏(ニー・ダーホン/男性のドジョウ役)
【スタッフ】
楊亜洲(ヤン・ヤーチョウ)監督
1956年12月19日、黒龍江省ハルピン市生まれ。
出身校:中央戯劇学院
『没事偸着楽(しあわせの場所)』や『美麗的大脚(張美麗先生の足)』などの名作を手がけ、数々の受賞歴をもっています。実は、映画監督をやる前はお医者さんだったそうです。そんな経歴があるだけあって、庶民の日常を描いた人情のある作品が得意といわれています。
【主な監督作品】
『没事偸着楽(しあわせの場所)』(1998)
『美麗的大脚(仮:張美麗先生の足)』(2002)
『泥鰍也是魚(ドジョウも魚である)』(2005)
【ストーリー】
建築現場で働く女性のストーリー。離婚したばかりの「ドジョウ」は、双子の娘二人を連れて山東省の田舎から北京に働きに出ます。途中、列車のなかで、偶然同じ名前の男と知り合います。同じ名前のよしみで、その男はすごく親切にしてくれます。北京到着後、「ドジョウ」はその男が仕切っている建築現場で働くようになります。
【レビュー】
中国映画では、大都会の厳しい現実をたくましく生き抜く女性を描いた作品が多いですが、今までの作品と違うのは、この女性の職場が「建築現場」だということです。最近は建築の世界で活躍する女性が増えているとはいえ、女性が建築現場で働くというのはなかなか大変なことです。ただでさえ、「ドジョウ」は地方出身者ですから、大都会・北京の厳しい現実をどのように生き抜いていくのかが見所です。また、中国社会の現状にふれることができる作品でもあります。
この作品は、第18回東京国際映画祭のコンペティション部門に出品され、最優秀芸術貢献賞を受賞しています。
(編集:コオリ・ミン)
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