9月25日は、中秋節でした。中秋節は中国では、春節(旧正月)に次ぐ重要な祝日で、一家団欒の日だと思われています。この日は、家族が集まって、お月見をしながら、月餅を堪能します。ところで、この日は休日とされていません。人々の生活のリズムがますます速くなるにつれて、一家団欒どころか、中秋節に普段どおり残業する人も多いです。月餅を食べたり、贈りあったりする以外、祝日の雰囲気はだんだん薄くなっています。中秋節に一家団欒することは、さらに贅沢なことです。
このままだと、また一つの伝統的な祝日が現代の人々から忘れられてしまうのではないかと心配する人も大勢います。雲南大学の李子賢教授は「中秋節は中華民族の月崇拝から来たもので、未来に期待を寄せる祝日である。色々な行事も家族や社会の円満を祈る意味がある」として、「現在、中秋節の文化的な意味が薄くなったが、中国人や世界各地にいる華僑が最も重視する祝日の一つだ」と語っています。
また、昆明理工大学の侯明明教授は、今は中秋節を国民の祝日にするのにふさわしい時だとして、年間の祝日日数を変えずに、国慶節の連休日数を減らして、中秋節に当てめまる考えを示しました。
中国民俗学会の劉魁立会長は「中華民族の伝統的な祝日を無形文化遺産に登録するだけでは充分ではない」とした上で、伝統的な祝日を国民の休日にするべきだと主張しています。
嬉しいことに、今年、山東省のイ坊では、中秋節当日の午後から翌日の昼まで、中秋節の休みを定めました。今後、中国全土まで広めることを期待できそうです。
(編集・翻訳:東)
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