中国海警局は25日に記者会見を開き、同局がこのほど検挙した大規模なサンゴ密漁事件に関する状況説明を行った。中国漁船が違法にサンゴ漁を行うケースが増え、海洋生態環境や海洋生物資源に深刻なダメージがもたらされ、対外イメージにも悪影響が及んでいる事態に対応するため、中国海警局は、サンゴ漁違法操業撲滅特別活動を展開、この1年間で、違法操業により捕獲されたサンゴ224.41キログラムを押収、推定価格は1億元(約20億円)を上回った。人民網が報じた。
中国海警局は、2014年3月から現在までの間に、海警巡視船を延べ4470回出動させ、延べ4万7478人の法律執行員と延べ2163隻の調査船を動員した。その結果、計16件を検挙、違法サンゴ漁操業船140隻を取り締まった。事件と関連した車両は4台、犯罪容疑者80人を刑事拘留処分とした。うち28人は刑事責任を問われ、はびこる違法操業者に大きな打撃を与えた。2014年、浙江海警分隊が検挙した梁容疑者らによる違法操業および絶滅の危機に瀕する貴重な野生動物の捕獲・殺傷事件は、違法サンゴ漁によって実刑判決が下った最初の案件となった。1年余りの特別活動を経て、拡大していた違法サンゴ漁はかなり抑制された。
中国海警局は、南中国海で違法サンゴ漁が行われるという新たな動きに対して、統一的配置を行い、約3カ月におよぶ入念な準備調査を経て、違法サンゴ漁が行われている海域、違法操業船の特徴、操業の規則性などを適宜把握した。広東海警総隊は2015年4月19日、スワトウ(汕頭)南澎島の南部海域で、違法サンゴ漁の容疑がかかる漁船を一挙に2件逮捕した。取り調べの対象となった漁船は2隻、事件に関与すると見られる漁民は22人、計13.53キログラムのサンゴを押収、推定被害総額は約540万元(約1億円)。これは、中国海警局が違法操業により押収したサンゴの中で、数量最多、品質最高、関連金額最高のケースであり、南中国海海域で不法サンゴ漁が摘発された最初のケースともなった。
2015年5月19日、海警東中国海支局が掴んだ手がかりをもとに、福建省公安庁関連部門による大々的な協力のもと、福建海警と公安国境警備隊は連合チームを組織、福鼎・霞浦の両地において、絶滅の危機に瀕する貴重野生動物の違法取引事件を2件立て続けに摘発、容疑者12人を逮捕し、サンゴ約40キログラムを押収、関連車両4台を調査・差し押さえた。この事件は、さらなる調査が進んでいる。
「人民網日本語版」より http://j.people.com.cn/
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