第18回上海国際映画祭が、6月13日から21日までの会期で開催される。今年の上海国際映画祭は、最新のデジタル技術(4K)で修復された4Kデジタル復元版部門が開設され、観客はスクリーンで名作映画のデジタル・リマスター版を鑑賞することができる。胡金銓(キン・フ―)監督の武侠映画「血斗竜門の宿」(原題:龍門客桟)や2人のギャングの生涯を描いた一大叙事詩「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」、1960年に公開され「松竹ヌーヴェルヴァーグ」という言葉を生んだ大島渚監督の「青春残酷物語」、旧ソ連グルジアの鬼才、セルゲイ・パラジャーノフ監督の傑作「ざくろの色」などが相次いでスクリーンに登場する。このほか、上海国際映画祭がイタリアのボローニャ映画修復実験室と協力して修復した呉宇森(ジョン・ウー)監督の「男たちの挽歌」も同部門で上映される。
古い映画のデジタル修復・復元の工程には莫大な資金と、時間が費やされる。上海国際映画祭がスイスの高級時計メーカー、ジャガー・ルクルトと提携して中国の名作映画の復元に関わることで、社会的な力が中国映画の復元プロジェクトを支持する先駆けとなった。また、これは、民間企業が映画のデジタル復元作業に関わった国内で初めてのケースにもなった。過去4年間で、ジャガーの支援で復元された映画は、「春の河、東へ流る」(原題:一江春水向東流)、「八千里路雲和月(原題)」「十字街頭(原題)」「鳥鴉与麻雀(原題)」「麗人行(原題)」「舞台姉妹(原題)」の中国名作映画7本となる。
古い映画の修復・復元は、映画を救い、保存することのほか、映画遺産の保護と文化伝承を推し進め、社会各界の注目を集めるというさらに重要な意義がある。上海国際映画祭が2014年にスタートさせた呉宇森監督の代表作「男たちの挽歌」の修復プロジェクトによって、古い映画の修復プロジェクトに対して社会各界からのより大きな注目が集まることが期待される。より多くの社会組織や有識者が中国の貴重な映像文化資源を伝承する仕事に関心を持つと同時に、修復プロジェクトに参加し、中国の映画遺産を保存する上で自分たちの力を捧げることを希望する。(編集MZ)
「人民網日本語版」より
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