中国と日本の陸上競技 成長戦略の違い
実際、陸上種目では中日両国で獲得した金メダルはかなり違う。中国が伝統的に得意な種目としている短距離走と女子投擲種目では、日本には今のところ中国の地位を脅かす実力はない。しかし中国の女子中長距離は短期的に後継者がいない中、日本のマラソン、中長距離層の種目での優位はかなり固まっている。同時に男子投擲種目は日本の伝統的に得意な種目だ。唯一変化があったのは、最近になって中国陸上が短距離やハードル、幅跳びなどの種目で軒並み向上しており、張培萌、李金哲などの優秀な選手が輩出されるなど、日本陸上がこれまで守ってきた聖域を侵食し始めていることだ。想定内であれば、来年のアジア大会では男子100メートル走が中日陸上で最も激しいデッドヒートが繰り広げられるはずだ。
大会での成績から見れば、中国陸上は近年すでに日本を超え始めている。2003年のパリで行われた世界陸上では日本は銀メダル1個、銅メダル3個を獲得してメダルランキング27位だった。中国はといえば劉翔と孫英傑の2つの銅メダルのみでランキング39位だった。この時が、日本が世界陸上のメダルランキングで中国より上位を得た最後の大会となった。その後は、中国は手堅く日本を後ろに従えているとはいうものの、中国陸上の精鋭戦略に比較して、日本はより全体を強化し後継の力を充実させ、中国選手に片時も気を緩めさせない。このようなライバルがいることは決して悪いことではないだろう。
東アジア大会における陸上種目は、競技層の意味からいえば確かに世界陸上やアジア大会などの大きな大会には及ばないが、中日というこのライバル同士からすれば、交流と切磋琢磨という意味で決して軽視できない大会だ。「もしも、中日両国が最強の選手を出場させれば、東アジア大会の陸上種目でほかの国は基本的にどこも金メダルを取れる可能性がなくなるだろう」。中国国家体育総局の陸上管理センターの馮樹勇副センター長は大会前に行ったこの「予言」は、3日間の大会でほぼ完全に証明された。本大会期間中、中国と日本は最強の布陣を出していないにもかかわらず、手堅く陸上種目メダルランキングで上位2つの位置を占めた。韓国陸上が落ち目の今、「中国と日本で割拠」している東アジア陸上やアジア陸上の局面がかなりの期間続いている。
馮副センター長は、今大会での成績は中国陸上選手たちの本来の力を反映していないとみている。「ひとつには、中国選手は中国国内の重要な全国大会を終えたばかりで、調整状態にあったので、ベストコンディションとはいえなかった。ふたつ目には、一部の種目でエントリーしていた選手人数が条件に合っていなかった。女子の投擲、短距離走など一部の種目が取り消されている。しかもこれらの種目はほとんど中国が得意とするものばかりだ」と馮副センター長は語った。
次の戦場はアジア大会
2カ月前の世界陸上モスクワ競技選手権大会の期間中、日本の記者が中国選手すべての資料をもらいに来た。また中国の記者に翻訳を手伝ってほしいといってきた。その理由は2014年インチョンで行われるアジア大会の陸上種目での中国と日本の競い合いに間に合わせたいという。両国はともに相手をライバル視しており、来年のアジア大会では激しい競い合いになることは免れないだろう。
大会での成績から見れば、中国陸上は近年すでに日本を超え始めている。2003年のパリで行われた世界陸上では日本は銀メダル1個、銅メダル3個を獲得してメダルランキング27位だった。中国はといえば劉翔と孫英傑の2つの銅メダルのみでランキング39位だった。この時が、日本が世界陸上のメダルランキングで中国より上位を得た最後の大会となった。その後は、中国は手堅く日本を後ろに従えているとはいうものの、中国陸上の精鋭戦略に比較して、日本はより全体を強化し後継の力を充実させ、中国選手に片時も気を緩めさせない。このようなライバルがいることは決して悪いことではないだろう。
「人民網日本語版」より
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