5月24日昼ごろ、二人の若い母親が広州ブックセンター近くの路上に姿を見せた。「母親に児童節の休暇を」と書かれた署名用プレートを手に、通行人から署名を集め始めた。市民や野次馬から注目が集まり、多くの人が続々と署名して賛同の意を示した。
署名を集めていた2人のうち1人、カクさんは、重慶出身の30歳で、広州に来て10年あまりという。7年前に夫の張さんと結婚、張さんはずっと東莞市で働いている。2人の間には、可愛い1人娘がいる。しかし、カクさんは娘の誕生以来今までずっと、仕事の都合で夫・娘と別々に暮らしている。カクさんは広州で単身住まい、張さんは娘と東莞に住んでいる。
「先週の日曜日、残業中に娘から電話が入り、今年の『六一(児童節)』に遊園地に連れて行ってもらえるかと聞かれた。娘の願いを聞いたとたん、思わず涙が出た」と、カクさんは声を詰まらせた。さらに、自分を責めるように、「娘は6歳になったが、私の仕事があったので、過去6回の児童節でただの一度も一緒に過ごしたことがない」と話した。カクさんは、さらに多くの署名を集め、集まった署名のプレートを職場の管理層に渡し、児童節には小さい子供を持つ母親の従業員全員に休暇を与えるよう提案するつもりだ。
署名集めの現場では、通行人が時々、何をやっているのか尋ねていた。カクさんは、自らも署名した。午前11時30分から午後12時30分の間に、署名用プレートは署名で一杯になった。カクさんによると、署名をした人は女性が中心で、みんな共感していたという。
児童節が近づいた今、児童節を保護者の法定休日とするよう求めようとの呼び掛けが、ネット上で日増しに高まっている。専門家はしかし「中国の法定休日はすでに基準日数を大幅にオーバーしているのが現状だ。児童節の6月1日が法定休日になる可能性はまずないだろう」との見方を示している。(編集KM)
「人民網日本語版」より
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