20140415节目第二段
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「文学は私にとって、ご飯のよう。将来は何をしようと、まずは文学的素養をお腹いっぱいに詰め込むことから。これは父の教えでもあります」
鈴を鳴らすような声でこう話してくれたのは、水墨画家の傅益瑶さんです。
朗らかな性格。張りのある声に艶のある肌、輝いている瞳。話をする時は、声が聞こえる前から、笑い声が先に漏れてくる。身振り手振りも自然と入る。録音が始まると、スタジオの中は、とたんに、花火でも放たれたように、明るくまぶしい舞台に変貌しました。
父親は中国の水墨画家の巨匠である傅抱石。男の子は厳しく、女の子は優しく育てるという父に、ユーモアが大好きな母。笑いが絶えない家庭環境の中で育ち、子供の時から「ちっとも優美でない、おてんば娘」だったと言います。子どもの時は画家になろうと特に思ったこともなかったが、父親の創作風景をいつもそばで遊びながら眺めていたことが、後々思わぬ影響を及ぼしたと振り返ります。
青春時代は、中国の文革と重なります。その前の年(1965年)になくなった父まで、批判の対象にされ、益瑶さんも「反革命」とされ、農村へ下放されました。過酷な労働をさせられ、まわりから口さえ聞いてもらえなくなる中、父の作品が紹介された雑誌の切り抜きだけが唯一の心の救いでした。「めくってみると、父の息遣いを感じるよう」。
益瑶さんの語る父、そして、その青春の日々とは。詳しくはどうぞ番組をお聞きください。
傅益瑶(ふ・えきよう)さん
1947年南京市生まれ、中国近代画壇巨匠・傅抱石の三女。
1979年、国費留学生の第一期生として来日。
平山画伯のほか、奥村土牛、東山魁夷、加山又造、塩出英雄らの巨匠に就いて日本画を習う。
日本の祝祭文化に深い関心を持ち全国各地で取材。
横浜円満寺の障壁画『比睿山延暦寺』『天台山国清寺』は第二回輪雅賞を受賞。そのほか神道文化奨励特別賞受賞。
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