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日本人スタッフのつぶやき124―中国のタバコ文化

2012-02-13 15:31:40     cri    

 中国に来て間もない頃、ちょっとした文化の違いを感じました。それは人にタバコを勧めることなのです。私もタバコを嗜む方なので、勧められると断るのも悪い気がして頂いてきましたが、実はこれが中国のタバコ文化なのだと後で知りました。中国では、自分が吸う前に人にタバコを勧める習慣があるのです。仲間や同僚が集まっている時、あるいは食事の時など、こちらに一本、そちらに一本とタバコを手渡している光景を良く見かけます。特に初対面の相手の男性にタバコを勧めると、潤滑剤のようにコミュニケーションがスムーズに進むようです。このタバコを勧めることは中国では一種の礼儀であり、習慣にもなっています。 

 日本ではタバコは個人の嗜好品として、自分で一本取り出し、自分で火を付けて吸い始め、その後タバコをポケットにしまう、あるいは自分の近くに置くのが当たり前になっているので、その習慣が身についている私はきっと中国では「ケチ」だと思われてしまうかもしれませんね。

 

 中国の結婚式とかビジネス上では高級タバコは欠かせないようで、挨拶用のツールとして使われています。先ごろの春節で家のお手伝いさんが故郷の安徽省に戻りましたが、その時の話として結婚式でタバコ一箱が配られたそうです。また、地下鉄の車内で女子事務員らしき女性が大きな紙袋を抱えていましたが、たぶん贈答用なのでしょう、その中身はタバコでした。どちらも中国では人気のある高級タバコ「中華」で、一箱55元(約660円)もします。もっともこのタバコは普段庶民には高嶺の花のようですが、高い社会的地位のある人はこのタバコを好んで吸っています。 

 このほか「超」が付くような高級タバコも存在し、一箱200元(約2400円)もしています。日中関係者の中では1元=80円説というのがあって、これは単純な対人民元レートではなく、中国の実際のお金感覚を日本円に換算するための大まかな乗数となっています。これで換算してみるとこの超高級タバコは日本の物価感覚からして一箱16,000円ということになり、いかに高いかお分かり頂けると思います。そして、これらの高級タバコが存在する背景には中国特有の「面子」の文化が関わっているようです。中国では自分が吸っている、あるいは挨拶もかねて人に差しだすタバコが高級であればあるほど、その人の社会的地位の高さや付き合いの広さを物語り、「面子」が立つと言われます。このため、各タバコ会社はこぞって最高級ブランド品も製造しているのです。

 タバコ一箱をとっても中国と日本では随分と文化が違いますね。

 とはいえ、世界の反喫煙化の流れに沿って、中国でも人が集まる公共の場所では厳しく喫煙が禁止されて来ている現在、中国のこうしたタバコ文化も徐々に変化していくのでしょうか。

 あと10年後を見てみたいものです。(小野博民)

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