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中日合作映画 『純愛』

2008-11-26 12:54:12     cri    

      

 6月6日、中日合作の映画『純愛』がプレミア試写会を行いました。製作総指揮、脚本、主演の小林桂子さん、監督の蒋欽民(ジャン・チンミン)さん、山龍役の彭博(ポンボー)さん、俊介役のYASUTAKAさん(中国では川口恭誉)、出演者の小林正明さんが舞台挨拶を行いました。また、中国ラジオ映画テレビ総局、日本大使館、映画の発行会社の代表などが多く参加しました。さらに、日本で映画を鑑賞した札幌領事館、中国大使館の人たち、日本の参議院議員、衆議院議員などからも試写会に祝福メッセージが寄せられました。式はそれほど豪華なものではありませんでしたが、各界から関心を寄せたことが感じられました。

 物語は太平洋戦争は終結後の中国の東北地方の村で展開したものです。

 小学校教諭の俊介と保健婦の愛は多くの開拓団員とともに中国に置き去りにされました。二人は結婚したものの、戦争が終わっても続いた戦闘に巻き込まれます。命からがら逃げた二人は、中国人の山龍とその母が住む村にたどり着きました。「二人を殺して日本人への恨みを晴らそう」という村人たちに対して、山龍の母は、「このふたりは軍人じゃない。許してあげよう」と語り、二人をかばいました。その後、俊介は山龍が愛に思いを寄せていることに気づき、日本に帰ることを提案しました。俊介は二人が汽車に飛び乗った瞬間、目の前の抗日軍が銃を構えたのを見て、愛の手を離してしまいました。気を失った愛は山龍に助けられ、村に残って、助産婦の仕事をして村人を助けながら、山龍との結婚生活を送ります。

       

 映画の脚本を手がけ、主演した小林桂子さんはNHKの特集で中国に残された残留婦人のことを始めて見ました。それをきっかけに、残留孤児や残留婦人に関する資料を調べるようになりました。また、1997年『戦後50年日中友好訪中団』の一人として、中国の舞台に出演したことをきっかけに、中国を中心とした芸能活動に専念しながら、残留婦人に実際に会って、話を聞くようになったということです。「物語の主人公になる中国に残された日本の女性達と会って、苦しい思いを相当したと思うが、命からがら中国の人々に助けられ、そして生かすことができて、その後の人生をともにするという、なんとも言えない逞しさと日本女性ならではの奥ゆかしさ、また、たくさんの子供や孫と一緒に過ごす幸せな笑顔に感銘を受けた。その時代にこういう女性達が生きていて、そして彼女達を救ってくれた中国の方たちに感謝を伝えたいと、ただその思いが原作を書いたきっかけとなった」と言っています。

 また、監督の蒋欽民(ジャン・チンミン)さんは日本で6年間留学した経験があり、 1998年、初監督作『戦場に咲く花』(原題『葵花却(ひまわり)The Last Sunflower』、緒方直人主演)が中国政府華表賞の優秀映画にノミネートしたり、 2002年、リィウ・イエ、ドン・ジエ主演『天上の恋人』が15回東京国際映画祭優秀芸術貢献賞を受賞したりしたという、両国関係の複雑さを認識した監督です。「この映画は、中国人の大らかさとやさしさと描き、また、戦争が終わった後、生きていきたいという人間の本能に着眼している。中国の観客には、人間性の中の美しいもの、中国人の大らかさと優しさを伝えたい。また、日本の観客には、中国人は歴史を忘れないが、目は未来に向けているということにも注目してほしい。全体として言えば、両国の人々に対して、愛や人間性について目覚めてほしいのだ」と両国の人々に伝えようするメッセージを語りました。

    

 映画の中で山龍を演じた中国人俳優、彭博(ポンボー)さんは日本人との共演も初めてだし、このようなテーマの映画の出演も初めてだそうです。「これまで、日本人のことはあまり知らなかったが、今回の共演を通じて、日本人は礼儀正しく、心が優しいことを身をもって感じた。戦争は政治や国家利益など複雑な原因があるが、普通の人には心の優しい人が多いだろう」と率直に感想を述べました。

 中日合作の映画『純愛』は6月7日から全国上映されています。四川大地震の後の復旧作業に少しでも力になれるように、その一部の収益を四川大地震の被災地への義捐金にすること、また、監督自ら映画を持って無料で被災地で上映することも、プレミア試写会で発表しました。

 中日共同製作映画『純愛』の公式HP:http://www.jun-ai.jp/story.html (整理:東)

 

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