中国国際放送局は1941年12月3日に創設された海外向けの国営放送局で、世界に中国を紹介し、中国の人々に世界を知ってもらい、また、世界に各国の出来事を報道することを通じて、中国人民と世界各国国民との相互理解を促すことを趣旨としてきました。
1941年12月3日、中国国際放送局の最初の電波は革命根拠地である延安の洞窟から発せられ、それが日本語放送であったことから、日本語放送は、中国国際放送局と輝かしい歴史を共にしてきたといえます。
新中国成立後、中国国際放送局は延安から北京に移され、戦火による廃墟から立ち上がった新中国は、経済の発展と国の富強を目指す道を歩み始め、多くの海外の友人が中国の経済発展と社会主義建設に注目を寄せました。そこで中国国際放送局の放送を聞くことが、情報技術が遅れていた当時としては、中国を知るための、数少ない、そして一番早いルートとなりました。
中日両国各界の弛まぬ努力を経て、1972年に両国は国交正常化を実現しました。両国間の政治、経済、文化、スポーツなどの分野の交流は日増しに活気をおび、当放送局の日本語放送も大きく発展する時期に入ったのです。私達と多くの古いリスナーとは、このときから切っても切れない縁を結びました。例えば、山梨県のリスナー神宮寺夫妻は、長年、日本語放送の女性アナウンサーが地元テレビ局で研修する際の親がわりとして協力してくださっています。また、埼玉県のリスナー長島敬一さんは、放送を通じて中国の貧困地区の教育状況を知り、自ら寄付金を出して河北省易県で、「希望小学校」を建てられました。そして千葉県の原田桂子さんも河北省の希望小学校に継続的に寄付を送っています。このような感動的な出来事はまだまだあるのです。
中国国際放送局日本語放送はこれまで65年の歴史を歩み、そのスタッフも次々と変わってきましたが、私たちスタッフとリスナーとの深い友情、そして私たちスタッフの放送にかける強い情熱は変わってはいません。
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