不法縦走で罰金5000元 太白山鰲太線で遭難 10日後に救助
06:12:53 2025-03-18
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 中国西部の陝西省太白山自然保護区管理局は17日午後、秦嶺山脈の鰲太線(「中華の龍の背を歩く」冒険として知られ、秦嶺山脈の二つの主峰、鰲山と太白山抜仙台を結ぶ縦走ルート)を不法に縦走して遭難したアウトドア愛好家の孫さんが、救助され治療を受け回復した後で自ら太白県を訪れ、その不法行為に対する処分を受けたことを明らかにしました。

 登山口を指す孫さん

 孫さんは太白山自然保護区を不法に通り抜け、これは自然保護区へ無許可で立ち入る不法行為であることから、法執行者は孫さんに罰金5000元(約10万3000円)の処罰を決定しました。

 孫さんは2月8日、法規制を顧みず、太白山自然保護区内に設置された不法縦走禁止の目立つスローガンも無視して鰲太線を縦走し、遭難して10日以上も消息を絶ちました。

 太白山保護区管理局や太白県政府、専門の救援隊、地元ガイドは2月18日から全力で捜索して孫さんを発見し、病院に搬送して治療を受けさせました。孫さんは体調が回復した後、3月14日に武漢から太白県に赴き、陝西太白山自然保護区管理局の黄柏ゲン(土へんに原)保護ステーションから不法処分を受けました。

 鰲太線は中国中部に位置する秦嶺山脈の2大主峰である鰲山と太白山を結ぶ尾根ルートです。直線距離は40キロ余りですが、実際の徒歩距離は170キロを超え、17の峰を連続的に越える必要があり、地形は険しく滑りやすい上、気候は変化しやすく、濃霧、にわか雨、吹雪などの極端な天気がよく現れ、少しでも油断すると道に迷ったり、体温を奪われたりします。さらにここは無人地域で通信電波も弱く、沿道に物資補給地点もなく、事故が発生すると縦走者は救助を求めるのが難しく、救助も極めて困難です。不完全な統計によりますと、2012~2017年にこのコースの不法な縦走で発生した死亡事件は50件を超えています。こうした経緯から、太白山自然保護区は2018年、太白県人民政府と共同で公告を発表し、同コースの不法な縦走を禁止しました。(Mou、榊原)

3月21日ニュース

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