BMW「中国市場から目を離さない」 対中投資強化を表明
独自動車大手のBMWは2024年の業績を発表し、売上高は1423億8000万ユーロ(約23兆600億円)で前年比8%減、利益は76億7800万ユーロ(約1兆2400億円)で前年比約37%減となりました。特に中国市場で低調で、BMWとMINIの中国での納車台数は13.4%減少しました。グループ全体の自動車販売は4%減でした。
こうした中、BMWグループの取締役で、顧客・ブランド・販売を担当するヨッヘン・ゴラー氏は「BMWは中国市場から目を離すことはなく、むしろ投資を強化する」との方針を明らかにしました。2024年の中国市場での業績は「成功とは言えないが想定内」とし、特に下半期は消費者の購買意欲の低下と価格競争の激化が影響を与えたと説明しました。一方で、BMWとMINIの電気自動車(EV)販売は10万台を突破し、中国は同社にとって世界最大のEV市場であることを強調しました。
BMWは2025年から中国市場で積極的な新車投入を進め、同年には10車種以上のBMW新モデルとMINI、モーターサイクルの新型車を導入し、2026~2027年には次世代モデルを含む20車種以上の新型車を投入する予定です。さらに第6世代バッテリーの生産を推進し、2026年には瀋陽工場で次世代車の量産が始まる見通しです。
BMWは単なる自動車メーカーではなく、テクノロジー企業としても成長を続けています。同社は欧州や中国、米国、南アフリカに約1万人のソフトウエアエンジニアを擁し、中国では3000人以上が国内およびグローバル市場向けの開発に貢献しています。特に人工知能(AI)を活用した生産技術の革新に注力し、品質管理や自動化を進めています。
ゴラー氏は「中国市場の成長を楽観視しており、研究開発能力、特にソフトウエア分野の強化を進める」とし、BMWは今後も中国市場への積極投資を継続すると強調しました。
3月21日ニュース
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