中国初の汎用エンボディードAIプラットフォーム「慧思開物」が北京で発表
机に置かれた物を整理するエンボディードAIロボット
中国では、国家と北京市が共同で設立したエンボディードAIロボットイノベーションセンターは12日、世界初の「一頭脳に多機能」「一頭脳に多機」の汎用エンボディードAIプラットフォーム「慧思開物」を発表しました。
「慧思開物」はAI大規模言語モデルによって駆動されるタスクを担うエンボディードAIの「大脳」と、データによって駆動されるエンボディードAIの「小脳」で構成され、うち「大脳」は自然な意思疎通、空間知覚、意図理解、階層的計画と誤り反省などの能力を備え、さらに「小脳」が技能データベースを呼び出して具体的な動作を実行し、実行後のフィードバックを「大脳」伝えることでタスク閉ループを形成します。
同エンボディードAIプラットフォームは、従来のロボットソフトウェア開発のモデルを覆し、タスクの理解から実行までの全プロセスの知能化を実現し、多くの状況の複雑なタスクを処理する汎用能力を備えています。単一のソフトウェアによるロボットアーム、車輪型ロボット、人型ロボットなどの多様な構造の本体への対応を初めて実現し、さまざまな応用シーンとタスクに適応でき、エンボディードAIロボットに強大な知覚、意思決定と実行能力を提供します。
エンボディードAIロボットイノベーションセンターは、ロボットの大量な模倣学習で蓄積された高い質のデータを基礎としたロボット技能データベースにすでに30以上の技能がオンライン化しています。技能データベースには今年末までに約100種類の技能がアップロードされ、物理世界のほとんどのタスクを基本的に網羅する予定です。
同エンボディードAIプラットフォームにはこのところ、多くのロボットがアクセスしています。ロボットはアクセスすることで、「大脳」でタスクを分析して「小脳」でタスクを実行できるほか、相互協力を行うこともでき、それまで単一のタスクを実行していた知能的ロボットが、複雑な環境での自主的な意思決定と実行をすることができます。
在宅シーンで机に置かれたものを整理しているロボットは、外部から妨げられても誤りを訂正し続け、自主的にタスク目標を実現させます。工業生産ラインでは、ロボットは器用な手を組み合わせた後、コードをスキャンし、物品を投入し、梱包し、バーコードを貼り付けてから、生産ラインに入れるなどの一連の動作ができることから、人によって制御する必要はなくなりました。(任春生、鈴木)
3月21日ニュース
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