杭州六小龙(háng zhōu liù xiǎo lóng)杭州六小龍

【意味】
杭州の6匹の若きドラゴンという意味で、中国の浙江省杭州市で誕生した最先端のテック企業6社を指します。
龍は中国では繁栄と成功の象徴。「小龍」は直訳すると「小さな龍」ですが、まだ若いけれど、将来大きく成長する可能性がある存在、今、急成長している注目株、という意味合いがあります。
杭州六小龍には今の六社が含まれます。
今年2月に登場した大規模言語モデルDeepSeekを開発した深度求索。ChatGPTの強力なライバルとして、業界に強烈な衝撃を与えました。
昨年、中国初の3A(トリプルエー)ゲーム『黒神話:悟空』をリリースした遊戯科学(ゲームサイエンス)。圧倒的なスケール感と美しい映像が話題になって、ロケ地巡り、いわゆる聖地巡りも流行りました。
宇樹科技(ユニツリー・ロボティクス)はロボット開発に特化した企業で、特に四足歩行ロボットやヒト型ロボットの分野で注目されています。
雲深処科技(ディープ・ロボティクス)。産業用ロボットを開発している会社で、シンガポールの電力トンネルで活躍した四足歩行ロボット「絶影X30」が有名です。
強脳科技(ブレイン)は、ブレイン・マシン・インターフェース(BMI)分野をリードしている会社です。
群核科技(メニーコア)は、空間のデザインや最適化を行う「空間インテリジェンス企業」です。その精密でリアルな3Dシミュレーション技術は、工場の生産ラインの最適化やスマートシティの開発などにも活用されています。
【関連背景】
杭州は中国のデジタル都市としても知られ、長年にわたりイノベーションの拠点として発展してきました。
2014年には全国に先駆けて「情報経済を発展させ、スマート技術の普及を促進する」という方針を打ち出し、近年は、積極的な政策で発展をサポートしており、杭州市の担当者は「イノベーションは一朝一夕で生まれるものではなく、地道な積み重ねが重要」と語っています。
群核科技の創業者は「杭州は安心して起業できる街だ。われわれも創業当初杭州市政府から150万元の無償支援を受けて、大きな力となった」と語っています。また人材面で杭州市は、ここ数年、大卒以上の学歴で35歳以下の若手人材を毎年30万人以上集め、人材プールを構築しています。
中国は現在、未来産業への投資を、前例のないレベルで強化しています。杭州に続いて、イノベーションによって世界で話題をさらう中国の都市が今後もどんどん生まれるに違いありません。
【使い方】
最高百万年薪!杭州“六小龙”“抢人”
(最高年俸百万元 「杭州六小龍」が人材争奪戦)
杭州「六小龙」之一要上市,估值或超20亿美元
(「杭州六小龍」の1社が上場へ 評価額は20億ドルを超える可能性)
从“ 新挑战到“新跨越”:金融与“杭州六小龙”的创新共生
(新しい挑戦から新しい飛躍へ 金融と「杭州六小龍」のイノベーションと共生)
担当:謝東、鳴海美紀
3月21日ニュース
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