9日、第14期全国人民代表大会第3回会議で中国人民解放軍と中国武装警察部隊代表団の呉謙報道官はメディアの取材を受け、2025年の全国一般公共予算のうち1兆8100億元（約37兆351億円）を国防予算に割り当てることを明らかにしました。

　呉報道官よると、2025年の国防予算は1兆8100億元で、前年の執行額より7.2%増加しました。

　呉報道官は「中国政府は国防法、予算法などの法律法規に基づき、毎年の国防予算を政府予算案に組み入れ、全人代で審査・批准を受けた上で、適正に管理・使用するとともに、国防予算の総額を対外に公表している」として、「中国は国連の軍事費支出透明性制度に積極的に参加し、予算の規模、構造、基本用途などについて公開し、透明性を確保している。米国などの軍事大国と比べて、中国の国防支出は国内総生産に占める割合、国家財政支出に占める割合、国民一人当たりの国防支出、軍人一人当たりの国防支出など、いずれにおいても低い水準にある」と説明しました。

　また、呉報道官は「中国の限られた国防支出は、複雑化する安全保障上の課題に対応するだけでなく、国際社会の期待に応え、大国の責任を果たすためにも必要なものである」と述べました。（ヒガシ、鳴海）