5日に開幕した第14期全国人民代表大会（全人代）第3回会議で発表された政府活動報告は、「適度に緩和的な通貨政策」を実施する方針を示しました。

　報告された通貨政策の具体的な内容は以下の通りです。

●通貨政策の総量と構造の二重機能を発揮し、適時に預金準備率と預金・貸付の金利を引き下げ、高い流動性を維持し、社会融資規模と通貨供給量の拡大および経済成長や価格総水準の予期目標に相応させる。

●構造的な通貨政策手段の最適化とイノベーションを図り、より大きな力で不動産市場と株式市場の健全な発展を推進し、ハイテクイノベーション、グリーン開発、消費促進および民営・零細企業への支援を拡大する。

●通貨政策の伝達経路をより円滑にし、金利形成や伝達メカニズムを完備させ、元本返済ゼロの継続融資政策を着実に実施し、融資の信用拡大やリスク分担などの支援策を強化する。

●総合的な社会融資コストの削減を推進し、金融サービスの利用可能性と利便性を高め、適正でバランスの取れた水準に基づく人民元相場の基本的な安定を維持する。