【CRI時評】この「5%前後」の価値はとても高い
第14期全国人民代表大会(全人代)第3回会議が5日に開幕した。中国政府が同日、最高権力機関である全人代での審議に向けて提出した2025年の政府活動報告で最も注目されたのが、中国が今年の国内総生産(GDP)成長率目標を5%前後に設定したことだ。
外部環境の複雑さと厳しさが増す中、中国は引き続き、経済成長率目標を5%前後に設定した。中国現代国際関係研究院マクロ経済・戦略研究所の副所長である魏亮氏は、「これは中国の発奮する姿勢の現れであり、中国経済の底力と実力を証明し、世界経済の回復に自信と力を注ぎ込むものだ」との見方を示した。
この「5%前後」の価値は、中国の質の高い発展の推進に向けた一つ一つの活動の中にも現れている。中国政府が配置した今年の十大活動任務の筆頭に掲げられたのが「消費押し上げと投資効果の向上に力を入れ、内需を全方位的に拡大する」だ。世界の多くの金融機関は2025年の経済見通しに関する報告書で、中国の消費とサービス業の割合がさらに上昇すると予想している。
「5%前後」の価値は、「知能」の二文字にも現れている。世界経済フォーラムが昨年10月に発表した最新の「ライトハウス工場(各国製造業企業の手本となる工場)」リストに新たに加えられた22の工場のうち、中国企業が保有するものが6割近くを占めた。最近では中国発の人工知能(AI)「ディープシーク(DeepSeek)」が爆発的人気となり、科学技術の発展における中国の革新性と包摂性を世界に示した。
今年の政府活動報告では、大規模言語モデルの広範な応用の支援や、インテリジェントコネクテッド新エネルギー車、AIを搭載したスマートフォンやコンピューター、ロボットの発展など、AIの発展に関する記述がすこぶる多かった。ある海外メディアは、中国のAIの発展が世界の産業イノベーション局面の再構築をさらに進めるとともに、さらに多くの中国の科学技術発展の成果を世界に共有させることになるとの認識を示した。
花が一輪咲いても春とは言えず、百花が一斉に咲き誇ってはじめて春が来る。中国が終始堅持しているのは開放的な心構えであり、中国は終始、開放と協力によってはじめて世界に力を与えることができるとの認識に立っている。今年の政府活動報告に列挙された開放拡大に向けた多くの措置は、中国の誠意と決意を世界により一層示した。
中国にとって2025年は、第14次五カ年計画を締めくくり、第15次五カ年計画を配置する重要な年でもある。任務は多くて重く、各種の発展目標の達成は容易ではなく、大変な努力が必要だ。しかし中国の発展にくぐり抜けられない難関はなく、さまざまな条件を考慮すると、中国には今年の経済成長率目標を達成する自信が十分にあり、この「5%前後」は世界にさらに多くの新たな好機をもたらすことになるだろう。(CRI論説員)
3月21日ニュース
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