电子布洛芬

2024-06-03 14:31:09 CRI

电子布洛芬（diàn zǐ bù luò fēn）電子イブプロフェン

【意味】

　「布洛芬」はイブプロフェン、「电子布洛芬」はネットの流行語で、電子イブプロフェンという意味です。

　「布洛芬」はイブプロフェンの音訳。イブプロフェンは代表的な解熱鎮痛剤（げねつちんつうざい）として、日本でも頭痛や生理痛などの痛み止めの薬としてよく使われているようです。

　「電子イブプロフェン」は憂鬱になったり、落ち込んだりしたときの気晴らしになるような、面白い動画や愈し系の動画を指す言葉です。体の痛みではなく、心の痛みを緩和してくれるもの、ということで、こう呼ばれるようになりました。

　働く人の「電子イブプロフェン」は実にさまざまです。現在は気分の不安を和らげ、人にポジティブな心理的な暗示を与える方法として、若者の感情的価値を満たすようになりました。

今、中国で爆発的な人気となっている「電子イブプロフェン」が、日本でも人気の「ちいかわ」です。正式名称は「なんか小さくてかわいいやつ」です。

　「ちいかわ」は、ツイッターで2020年から漫画の連載が始まって、徐々に人気が広がり、日本では2022からアニメも始まりました。中国では、SNSのスタンプなどで急速に広まりました。昨年は、人気が爆発して、今は若い世代の「電子イブプロフェン」として、多くの人の心の癒しになっています。

【背景ニュース】

日本の「ちいかわ」が中国の若者の「電子イブプロフェン」

　昨年から、微信（WeChat）モーメンツや雑貨店などでも「ちいかわ」の姿を目にすることが多くなっていましたが、中国の大手雑貨チェーンの「名創優品（MINISO）」と提携したことで、その人気はさらに加速しました。

　3月末に「ちいかわ」の中国で初となるポップアップ・ストアが上海にオープンしたんですが、初日の売上高は10時間で268万元（5787万円）、オープンから3日間での売り上げは、なんと800万元（1億7275万円）に達しました。

　5月のメーデー連休中に広州や深センに開設したポップアップ・ストアは、入場制限が生じるほどの大混雑となり、売り切れとなるグッズが続出しました。この業績に、名創優品（集団）の葉国富CEOは、「前代未聞の業績、速度、効率、勇気だ」と感慨深く語りました。

　2023年、「ちいかわ」は中国のソーシャルメディアにおいても新たなトレンドとなっています。かわいい癒し系の画風が人気のポイントなんですが、実は、ここまで中国の若者の心が鷲掴みにされた理由は、ちいかわの作品の「つらいことや悲しいことがたくさんある世界においてささやかな幸せを見つける」という世界観です。

　従来の多くの人気キャラクターは、その可愛らしさやかっこいい見た目が人気のポイントでした。「ちいかわ」ももちろん可愛いキャラクターではありますが、それだけでなく、主人公のちいかわや、友達のうさぎやハチワレといったキャラクターたちが、のんびりと、そしてある時にはひたむきに暮らす姿に、人々は親近感を抱き、惹きつけられています。

　今、人間関係が多くの若者の悩みの種となっています。多くの人は、ポジティブに暮らし、いい人間関係を築きたいと心から願っています。「ちいかわ」に登場するキャラクターは、時にはつらいこともある毎日の中で、喜びを感じ、味気ない世の中で幸せを探しています。そのような姿に多くの人が心を動かされ、現実の生活で、疲れた心の拠り所になっています。