北京
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2400年以上の月日を経た青銅製の編鐘(古代中国の打楽器で、音高の異なる複数の鐘を枠に吊るしたもの)は、今も人々に心地よい音色を聴かせてくれる。湖北省党委員会宣伝部と湖北省文化観光部の指導に基づき進められた「伝統楽器デジタル化」プロジェクトで、このほど、「曽侯乙編鐘」(戦国時代初期の諸侯の墓から出土した編鐘)の原寸大複製品からの音源収録を完了した。この音源は、永久保存されることになるという。
「伝統楽器デジタル化」プロジェクトは、「インターネット+中国文明」のスタイルで実施される中国文化財の全メディア普及計画だ。同プロジェクトは、文化財級の民族楽器や貴重な楽器音のデジタル保存と活用にフォーカスして、貴重な伝統楽器の楽音や楽譜のデジタル化・保管および音色の採集保存と古楽譜研究分野における保護事業と科学的普及を重点的に展開していく。
1978年に湖北省随州で出土した「曽侯乙編鐘」は、古代の「楽器の王」とされている。編鐘1組に計65個の鐘が吊り下げられており、重さは5トンにも達する。鐘は、3層8組に分かれて吊り下げられ、全体の音域は5オクターブ半に及ぶ。これまでに中国国内で発見された編鐘の中でも、鐘の数が最も多く、保存状態が最も良好で、音律が最も整っており、最も重厚なもので、、「湖北省博物館の至宝」とされている。また、「曽侯乙編鐘」は、「一鐘二音」という特徴を備えている。つまり、1つの鐘で2つの異なる音色を出すことが可能で、当時の世界最高峰の音楽演奏を実現していたとみられている。(編集KM)
「人民網日本語版」2023年3月9日 http://j.people.com.cn/n3/2023/0309/c206603-10219552.html