北京
PM2.577
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宇宙ステーションで科学実験を実施する中国の宇宙飛行士
中国の科学者は自国の宇宙ステーションに滞在中の神舟13号の乗組員の手を通じて、無重力の環境下における細胞の長期培養システムとモデル細胞を初めて確立しました。宇宙ステーション内ではすでに、複数の世界最先端の生命科学実験が実施されています。
中国有人宇宙プロジェクトの宇宙飛行士部門によりますと、中国は世界初の遺伝子リプログラミングを通じて、人間の尿内に存在する腎上皮細胞を活発で多様な機能を持つ幹細胞に変化させ、さらに続けて心筋細胞に分化させたとのことです。また、遺伝子プログラミング技術によって蛍光タンパク質を出現させました。この蛍光タンパク質は、心筋細胞の収縮過程中に発生したカルシウムシグナルに反応して蛍光を点滅しました。無重力の環境下で、心筋細胞の収縮過程におけるこの美しい光が観測されたのは、世界初です。
無重力の環境に置かれた心筋細胞の収縮に伴う「カルシウムシグナル」
このたび宇宙空間で得られた技術を利用して、無重力の環境下での心血管変化の特徴を把握することで、心臓病や老化、長寿などの研究に非常に良好な実験モデルが提供されるとみられています。
中国の宇宙ステーション内ではそれ以外にも、長期にわたり無重力の環境にある皮膚幹細胞の培養実験に世界で初めて成功しました。(朱、鈴木)