北京
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中国民政部が発表した最新の四半期統計データによりますと、2021年に離婚登記が完了した夫婦は前年の373万3000組から約43%減少し213万9000組でした。
人口問題専門家で広東省人口発展研究院の董玉整院長は、「離婚人数が減少した要因は複数あるが、鍵となっているのは離婚冷静期制度の実施だ」と分析しています。
中国の離婚証
民政部は、2021年1月1日施行の「中華人民共和国民法典」の離婚冷静期制度を徹底させるため、婚姻登記手続きを調整し、離婚手続きに離婚冷静期を増やしました。離婚冷静期満了後30日以内に夫婦双方が共に婚姻登記機関に離婚証の発行を申請しない場合、離婚登記申請を撤回したものとみなされます。
董院長によりますと、以前の離婚案件の中には衝動的な離婚もあり、日常生活におけるささいなことが原因でコミュニケーションがうまく取れなくなり、口げんかをして衝動的に離婚を切り出す人もいました。離婚冷静期は、こうした人に、不和や衝突をやわらげ、心を落ち着かせ、理性的な思考を回復させ、衝動を減らす時間を与えるものです。離婚冷静期制度の実施により、離婚を考えていた人は冷静になり再考できるようになり、衝動的な離婚案件の減少につながっているとのことです。
離婚人数減少の要因は、離婚冷静期制度のほかにもあります。董院長によりますと、結婚する人の総数が減少傾向にあることもその一つです。あるデータによりますと、2021年の15歳~49歳の女性の数は2020年比約500万人減少し、うち21~35歳の女性の数は約300万人減少しています。加えて、晩婚化や結婚人数が年々減少していることもあります。さらに新型コロナウイルス感染症の相次ぐ発生が人々の生活と結婚に対する意識に影響を与えています。(閣、柳川)