ワンツースリーは依然として『長津湖之水門橋（BATTLE AT LAKE CHANGJIN II）』『這个殺手不太冷静（TOO COOL TO KILL）』『奇跡・笨小孩（NICE VIEW）』の3本。この3作がトップを独占し続けて、早くも6週になりました。日本映画『花束みたいな恋をした』は高い口コミ評価でトップ5をキープ、興行収入は8000万元（14.8億円）に上りました。
単位：万元
～作品紹介～
【1位】長津湖之水門橋（Battle At Lake Changjin II）
公開日：2022年2月1日
監督：陳凱歌（チェン・カイコー）徐克（ツイ・ハーク）林超賢（ダンテ・ラム）
主演：呉京（ウー・ジン）易烊千璽（イー・ヤンチェンシー）朱亜文（ジュー・ヤーウェン）李晨（リー・チェン）
『長津湖 （THE BATTLE AT LAKE CHANGJIN）』（2021）から4カ月ぶりとなる続編『長津湖之水門橋（Battle At Lake Changjin II）』が6週連続1位をゲットし、興行収入は40億元（約740億円）を突破。抗米援朝の時期における戦役の一つ「長津湖の戦い」を背景に、中国人民志願軍が極寒の厳しい環境の中で敵との死闘を展開し戦局を逆転させたという71年前の壮絶な歴史を再現するこのシリーズですが、本作では志願軍7連の兵士たちが「新興里の戦い」と「下碣隅里の戦い」に続く新たな難ミッションに挑む様子を描いています。
【2位】這个殺手不太冷静（Too Cool To Kill）
公開日：2022年2月1日
監督：邢文雄（シン・ウェンション）
主演：馬麗（マー・リー）魏翔（ウェイ・シャン）陳明昊（チェン・ミンハオ）周大勇（ジョウ・ダーヨン）黄才倫（ホァン・ツァイルン）艾倫（アイ・ルン）
喜劇団体「開心麻花（カイシンマーファー）」のコメディ映画がトップ3をキープ。フランスのリュック・ベッソン監督の名作『レオン（中国題：這个殺手不太冷）』を意識させるこの新作は、三谷幸喜監督の『ザ・マジックアワー』（2008）が原案で、殺し屋映画の主演に抜てきされた俳優の魏が、映画撮影中に危機一髪の陰謀に巻き込まれていくストーリーです。
【3位】奇跡（Nice View）
公開日：2022年2月1日
監督：文牧野（ウェン・ムーイエ）
主演：易烊千璽（イー・ヤンチェンシー）田雨（ティエン・ユー）陳哈琳（チェン・ハリン）章宇（ジャン・ユー）
『薬の神じゃない！（原題：我不是藥神）』（2018）で鮮烈な長編デビューを果たした文牧野（ウェン・ムーイエ）監督の待望の長編作第2弾『奇跡（Nice View）』が、トップ3をキープ。本作は、中国の大都会・深圳を舞台に、易烊千璽が演じる青年・景浩が妹の手術費を集めるために仲間たちと起業するサクセスストーリーです。
【4位】狙撃手（Sniper）
公開日：2022年2月1日
監督：張芸謀（チャン・イーモウ）張末（チャン・モオ）
主演：陳永勝（チェン・ヨンション）章宇（ジャン・ユー）張訳（ジャン・イー）劉奕鉄（リウ・イーティエ）黄炎（ホァン・イェン）
張芸謀（チャン・イーモウ）監督の新作『狙撃手』が、トップ5をキープ。本作は張芸謀が、同じく監督として活躍中の娘、張末（チャン・モオ）と共に送り出すもので、抗米援朝時期の冷槍冷砲運動（狙撃作戦）を背景に、中国人民志願軍が米国の精鋭スナイパー部隊と死闘を展開する勇姿を描いた物語となっています。
【5位】花束みたいな恋をした（中国題：花束般的恋愛）
公開日：2022年2月22日
監督：土井裕泰
主演：菅田将暉 有村架純 清原果耶 細田佳央太 オダギリジョー 戸田恵子 岩松了 小林薫
2021年の話題作『花束みたいな恋をした（中国題：花束般的恋愛）』がトップ5をキープ。本作は、同じく中国公開作品である『映画 ビリギャル』などの土井裕泰が監督を務め、中国で大人気のドラマ『東京ラブストーリー』などの脚本家・坂元裕二が脚本を書き下ろしたもので、偶然に出会い、お互いに趣味がよく似ていたことから始まった若い男女の恋物語となっています。W主演は中国でもおなじみの、菅田将暉と有村架純の2人。
【６位】可不可以你也剛好喜歡我（Do You Love Me As I Love You）
公開日：2022年3月11日
監督：簡学彬（ジエン・シュエビン）
主演：曹佑寧（ツァオ・ヨウニン）陳妤（チェン・ユー）林映唯（パトリシア・リン）楊謹華（シェリル・ヤン）黄健偉（ホアン・ジェンウェイ）
2020年に制作・公開された中国台湾映画『可不可以你也剛好喜歡我（Do You Love Me As I Love You）』が2年越しに中国大陸で一般公開スタート！本作は、2020年に台湾地区の映画年間ランキングで2位に輝いた話題作で、片思いや三角関係の要素を取り入れて3組の男女の恋愛を繊細に描いた作品になっています。原作は、癒やし系作品に定評のある作家・肆一（スーイー）の同名書籍で、肆一本人が映画の脚本も手掛けています。メガホンを取っているのは、本作で初めて長編映画の監督を経験した簡学彬（ジエン・シュエビン）で、2018年の大ヒット映画『悲しみより、もっと悲しい物語（原題：比悲傷更悲傷的故事）』でメガホンを取った林孝謙（ギャビン・リン）も脚本に参加しています。主演は、名作『KANO』（2014）で一躍注目を浴びた若手俳優の曹佑寧（ツァオ・ヨウニン）、ドラマ『悪との距離（原題: 我們與惡的距離）』などの陳妤（チェン・ユー）、映画『有一種喜歡』などの林映唯（パトリシア・リン）など、フレッシュな顔ぶれがそろっています。日本での公開は未定。
【7位】熊出没・重返地球（Boonie Bears:Back To Earth）
公開日：2022年2月1日
監督：丁亮（ディン・リャン）
主演（吹替）：張偉（ジャン・ウェイ）張秉君（ジャン・ビンジュン）譚笑（タン・シャオ）邵和麒（シャオ・ハーリン）
中国東北部の山林地帯に住む熊の兄弟「熊大」と「熊二」、それに坊主頭の木こり「光頭強」とのかけがえのない日々を描く中国の名作アニメ「熊出没」シリーズの最新作『熊出没・重返地球（Boonie Bears:Back To Earth）』が好評公開中！本作はシリーズ通算8作目に当たり、ヒーローになることを夢見ていた「熊二」がひょんなことから、宇宙から降ってきた「隕石」のパワーを手に入れ、それを奪還しようと攻撃を仕掛けてくる宇宙人「阿布」と、地球を守るために対峙するストーリーとなっています。
【8位】アンチャーテッド（中国題：神秘海域）
公開日：2022年3月14日
監督：ルーベン・フライシャー
主演：トム・ホランド マーク・ウォールバーグ ソフィア・アリ タティ・ガブリエル アントニオ・バンデラス
2022年米国で公開された冒険大作『アンチャーテッド（中国題：神秘海域）』が3月14日に中国に上陸。本作はアクションアドベンチャーゲーム「アンチャーテッド」シリーズの実写版映画で、トレジャーハンターからスカウトされた青年が、50億ドル相当の宝を探し求めるために冒険の旅を始める物語です。メガホンを取るのは「ゾンビランド」シリーズなどのルーベン・フライシャー監督で、主演には「スパイダーマン」シリーズにより中国で「荷蘭弟」の愛称で親しまれるトム・ホランドや、『マイル22』『トランスフォーマー/最後の騎士王』などのマーク・ウォールバーグ、『ペイン・アンド・グローリー』などのアントニオ・バンデラスらがキャスティングされています。日本では2月18日から公開中。
【９位】ナイル殺人事件（中国題：尼羅河上的惨案）
公開日：2022年2月19日
監督：ケネス・ブラナー
主演：ケネス・ブラナー ガル・ガドット レティーシャ・ライト アーミー・ハマー アネット・ベニング アリ・ファザル ソフィー・オコネドー トム・ベイトマン エマ・マッキー ドーン・フレンチ ローズ・レスリー
「名探偵ポアロ」シリーズの名エピソードで、これまで何度も映像化してきた『ナイル殺人事件（中国題：尼羅河上的惨案）』がトップ10をキープ。本作は、ケネス・ブラナーが監督と主演を務めた『オリエント急行殺人事件』（2017）の5年ぶりとなる続編で、エジプトのナイル川をめぐるクルーズ船を舞台に、名探偵エルキュール・ポアロが密室殺人の解明に挑む物語です。日本公開は2月11日から。
【10位】如果有一天我将会離開你（Before Next Spring）
公開日：2022年3月11日
監督：李亘（リー・ゲン）
主演：謝承澤（シェー・チャンザー）斉溪（チー・シー）牛超（ニウ・チャオ）邱天（チウ・ティエン）宋寧峰（ソン・ニンフォン）張艾嘉（シルヴィア・チャン）松本淳子 大槻修治 今本洋子
日本に留学する中国人の成長を描く『如果有一天我将会離開你（Before Next Spring）』が3月11日から一般公開スタート。一年間の交換留学で神奈川県の淵野辺を訪れた男の子・李が、中華料理屋でのバイトを通して、そこで働く中国の若者たちと知り合い、苦楽を共にする様子を描いた感動作です。日本という大きな舞台で展開される中国人たちのかけがえのない日々をコメディタッチに綴った作品であるため、日本の独特な社会文化と今の中国の若者の生き方が交錯して、絶妙な化学反応が生まれている、日本の皆さんにも見ていただきたい1本です。本作で監督と脚本を担当しているのは、中国の名優・李雪健（リー・シュエジェン）の息子である李亘（リー・ゲン）で、主演は若手俳優の謝承澤（シェー・チャンザー）や『在りし日の歌（原題：地久天長）』（2019）などの斉溪（チー・シー）など。ベテラン女優の張艾嘉（シルヴィア・チャン）が脇を固めており、日本からは松本淳子や大槻修治、今本洋子らが出演。本作は、イタリアのウーディネで開かれる極東で制作された映画を対象とする映画祭「ウーディネ極東映画祭」に出品されています。日本公開は未定。（ミン・イヒョウ、謙）
