北京
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「中国と日本の伝統衣装」にフォーカスした青年同士の交流展示会が10日にオンライン形式で開かれました。両国のファッションデザイナー、出場者、大学生ら約100人が参加しました。
JENESYS2020日中大学生古装ファッション交流 オンライン交流展示会の様子
日本語では「JENESYS2020日中大学生古装ファッション交流」と題したこの交流行事は、中日国交正常化50周年を背景に、中国国際青年交流センターと日本の公益財団法人日中友好会館が共同主催したものです。服飾という生き生きとした文化の交流を通して、両国の若者の相互理解を助け、友情を深めることを主旨としています。
(左)中国国際青年交流センター公益合作部 王希宏部長
(右)日中友好会館 荻原芽事務局長
開会に際し、中国国際青年交流センター公益合作部の王希宏部長は、「中日両国の服飾文化には長い歴史があり、奥深い文化が秘められている。両国の青年たちには、両国の伝統衣装にあるユニークな魅力と風采を披露することで、両国の人的・文化交流を促し、新時代にふさわしい中日関係の構築に向けた気運作りをしてほしい」と期待を寄せました。
日中友好会館の荻原芽事務局長は、両国の伝統的なエレメントに富んだ優れた作品がたくさん現れていることを評価し、「両国の青年たちに服飾を通して、相手国への歴史と文化への理解を深め、友好を温めてほしい」と挨拶しました。
この交流展示会の開催に先立ち、両国の大学生から約80点のオリジナル作品が寄せられました。双方の審査員による厳正な審査を行った結果、その中の12点がオンライン展示に選抜されました。11日の交流会では、エントリーした12名の応募者たちは、自らがデザインした応募作品を身にまとってプレゼンテーションを行い、参加者の質疑に答えました。
中国要素を取り入れたオリジナル作品をプレゼンする唐子涵さん(重慶師範大学)
「世界で一つだけの振袖」がテーマの作品をプレゼンする原口彩海さん(ヒロ・デザイン専門学校)
双方の青年代表や審査員の最終審査を経て、一等賞2名、二等賞4名、三等賞6名が選ばれました。26年前に両親が結婚式で手にした花束からインスピレーションを得て、中国でおめでたいとされる赤い色と「双喜紋」の図柄を取り入れたドレスを手掛けた唐子涵さん(重慶師範大学)、町を歩く時にも着れる「世界で一つだけの振袖」をコンセプトにデザインした原口彩海さん(ヒロ・デザイン専門学校)が一等賞に輝きました。
審査員を務めた文化学園大学教授で、和装文化研究所所長の近藤尚子さんは、コロナ禍にも負けずに交流会が開催されたことの意義を高く評価し、「ファッションは形、色、模様、生地、着方などに意味を持たせており、それが文化である。それを理解することが文化の理解につながる。とても楽しかった」と審査の過程を振り返りました。
同じく審査員を務めた中国服装デザイナー協会顧問で、ファッションデザイナーの喬宝琴さんは、「参加者それぞれが、自国あるいは相手国の伝統衣装に対する理解を自らの作品で表現している」と話し、中日国交正常化50周年の年に伝統衣装をテーマにした交流行事の意義を高く評価しました。
(取材&記事:王小燕、校正:星和明)