北京
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3月7日で、北京冬季パラリンピックの開幕から4日目となります。冬季パラリンピックに中国選手団が初出場したのは、2002年ソルトレークシティ大会。そして、2018年平昌大会の車いすカーリングで獲得した金が、これまで唯一のメダルでした。今大会で中国選手団は7日現在、金7、銀8、銅10の計25個のメダルを獲得し、そのパワーを全開しています。
今大会で日本代表選手団の団長を務める日本パラリンピック委員会(JPC)河合純一委員長は6日、中央広播電視総台(チャイナ・メディア・グループ/CMG)のインタビューに対し、中国勢が短期間で収めた進歩を高く評価し、さらに、アジア各国がパラスポーツの拡大を通じ、共生社会の構築に向け、交流を深めることの大切さを強く訴えました。
CMGのオンライン取材に答える河合純一団長
河合団長は中国勢の快挙について、「北京での冬季大会開催決定後の様々な取り組みが、見事に実を結んだ」と評価し、大会の運営準備とともに、短期間での選手育成を実現した中国の取り組みについて関心を示しました。
河合氏は「パラリンピックは、人間の可能性の祭典だ」と語り、その最大の魅力が「障害を乗り越えたアスリートたちの様々なパフォーマンスを見た人々が、頑張ることで、自分の中にも花開く何かがあるかもしれないと可能性を見つけ出すことだ」と指摘しています。また、スポーツはインクルーシブな共生社会を作るきっかけを提供できるという考えを示しています。
さらに、「アジアで夏冬の2つのパラリンピックを開催した国は日本、中国、韓国だけだ。これらの国々が率先して、パラスポーツをアジア全体に広げていくという視点をもつことが大切だ」と、その思いを語りました。また、パラスポーツ専用のナショナルトレーニングセンターを設けている中韓に対し、日本はオリ・パラ共用のナショナルトレーニングセンターで対応していることに触れ、それぞれの良さや課題解決への取り組み方、指導者や審判の交流、パラリンピックにおけるクラス分けなど、さまざまなトピックでの情報交換や交流に期待を寄せています。
今大会で日本勢は7日までに、主将の村岡桃佳選手、5大会連続出場のベテラン森井大輝選手、旗手を務めた川除大輝選手から金3個、銀1個、銅2個の合わせて6個のメダルを獲得しています。河合団長は「コロナ禍の様々な状況の中での大会なので、選手たちには自分たちのベストなパフォーマンスの発揮を目標にして欲しい。その先にメダルや入賞があると信じている。最後までサポートしていきたい」と心境を語りました。
◆【CRIインタビュー】音声で聞く河合純一団長の取材(2022年3月8日にオンエア)
(取材&記事:王小燕、校正:鳴海)