北京
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1975年、当時26歳だった夏伯渝さんは初めてチョモランマ(エベレスト)に登った際、凍傷で両足を失いました。切断手術後、夏さんは一生を車椅子で過ごさなければならないと思い込み、自信を無くしましたが、1年後に専門家らの立ち会い診察で、義足を着ければ健常者のように生活できるだけでなく、山登りもできることが分かり、チョモランマ登頂に再挑戦するとの目標を定めました。
それから40年余り、夏さんのチョモランマ登頂計画は一つまた一つとくじかれました。2014年、65歳になった夏さんは再び、チョモランマの麓に到着しましたが、ほどなくネパール登山史上最悪の惨事が発生し、全ての登山活動が中止されました。2015年に再び出発したものの、ネパールでマグニチュード8.1の地震が発生し、なんとか生還できました。2016年に4回目のチョモランマ登頂に挑みましたが、頂上まであと94メートルの所で天候が急変し、同行した5人の若いガイドの安全を考えた末、やむを得ず登頂を諦めました。
そして2018年、5回目の挑戦で、69歳になった夏さんはついにチョモランマ登頂に成功しました。
義足でチョモランマに登頂した夏伯渝さん
北京2022年冬季パラリンピックの「平和の火」の採火式が2日、八達嶺古長城で行われました。最初の聖火ランナーを務める夏さんは、「冬季パラリンピックの開催によって、より多くの中国の障がい者がウインタースポーツに参加できることを望んでいる」と述べました。(藍、柳川)