アジア・太平洋地域が世界の経済成長を力強くけん引

　アジア開発銀行はこのほど発表したリポートで、「新型コロナウイルスの感染拡大による移動制限やサプライチェーンの寸断は全世界の貿易を阻害したが、アジア太平洋地域の貿易額は過去30年で最高だった。中国の輸出が堅調に推移していることが奏功して、地域内の貿易連携とバリューチェーンの深化は後退していない」と評価しました。

　世界最大のパソコンメーカーであるレノボグループは2021年、コンピューティング・デバイスの輸出額が前年比27％増の200億ドル（約2兆3000億円）にのぼり、うち中国と欧州を結ぶ貨物専用列車の「中欧班列」を利用した「一帯一路」沿線諸国への出荷量は720万件を超え、貨物の価額は20億ドル（約2300億円）、コンテナの使用は3200個に達しました。

　エアバス社が2021年に中国市場に引き渡した機体は前年比40％増以上の142機にのぼり、同社による全世界に向けた年間引き渡し総数の23％以上を占めました。

　商務部は新型コロナウイルス感染症への対策でアジア太平洋諸国との協力を強化し、貿易投資協力の潜在力を十分に引き出し、産業・サプライチェーンの安定を維持していくと表明しました。（ジョウ、鈴木）