王毅外交部長、ブリンケン米国務長官と中米関係について意見交換

　王毅国務委員兼外交部長は22日、呼びかけに応じて米国のブリンケン国務長官と電話会談を行いました。

　ブリンケン国務長官はまず、北京冬季オリンピックが成功を収め、中国選手がよい成績を上げたことに祝意を示しました。王外交部長は米国選手が北京冬季オリンピックで好成績を収めたことを祝すと共に、中米両国の選手が友好的に交流し、互いに励まし合い、共に向上し、五輪精神を十分に体現したと述べました。

　王外交部長は中米関係について、「中米関係を把握・推進する上で現在最も重要なのは、両国首脳が達成した共通認識をしっかり実行することだ。中国は習近平主席が提起した相互尊重、平和共存、協力ウィンウィンという三原則に基づいて意見の食い違いを効果的にコントロールし、中米関係を安定させたい。米国は最近になり、いわゆる新たな『インド太平洋戦略』を打ち出し、中国は地域において最大の挑戦をもたらしている国と公然と表明し、さらに『台湾で中国を牽制（けんせい）』を米国の地域戦略に組み込もうとしている。これらは明らかに、中国を包囲・抑制するという誤ったシグナルを発している。中米には競争もあれば協力もある。競争の側面だけで二国間関係を定義することはできない。米国の一部の政府関係者は、中国とは激烈な競争を長期にわたって進めると強調するが、それでは中米の全面対立に発展してしまう可能性が高い」と指摘し、バイデン大統領が行った一連の約束を実際の行動で具現するよう米国側を促しました。

　王外交部長はさらに、数日後には中米の「上海コミュニケ」発表50周年を迎えると指摘し、「上海コミュニケの精神は今日の中米関係にとっても依然として強い現実的意義を持つ。米国側が当時の両国の『破氷（氷を破るように、勇気をもって冷たく対立する関係を好転させる1歩を踏み出す）』の初心を忘れず、理性的で実務的な対中認識を取り戻し、中米関係を健全で安定した発展という正しい軌道に戻すよう共に推し進めていくことを期待する」と述べました。

　ブリンケン国務長官は「バイデン大統領が幾度にもわたって表明したように、米国は新たな冷戦を求めず、中国の体制変更を求めず、台湾独立に反対する。中国と衝突したり対抗する意思はない」と改めて強調しました。（ZHL、鈴木）