【観察眼】北京冬季五輪が人の世を照らす希望の火になることを期待する

　心を躍らせて待った。皆が期待に胸を膨らませて待った。ついにこの日がやってきた。2月4日、北京冬季オリンピックが正式に開幕する。世界は中国が用意を整えた「回答」を、期待を込めて見つめることになる。

　今晩、中国国旗の五星紅旗と五輪旗が改めて、中国国家体育場（国家スタジアム）に、粛々と掲げられる。オリンピックの聖火がまたも、北京の夜空で燃え盛る。大会スローガンを曲名にした「一起向未来（共に未来へ）」の歌声が、中華の大地に響き渡る。この瞬間、世界の強い関心と視線が向けられ、中国人は栄光と誇りをひとしお強く感じる。

　北京市は2015年、第24回冬季オリンピックの開催権を獲得した。それから7年、中国の大地では厳かな約束が一歩、一歩、素晴らしい現実になっていった。手の届き難かった高尚マイナーなスポーツが、3億人が参加する大衆的なウインタースポーツになり、オリンピックの理念は人々の心にすっかり定着した。度重なる困難と試練を克服し、北京冬季オリンピックの開幕を祝うきらびやかな花火が打ち上げられた。そして、中国人は言ったことを必ず実行し、実行するからには堅実に実行し、堅実に実行することで必ず成果を出すことが、改めて証明された。

　北京首都空港はこの数日間、殊の外活気づいた。中国人が祝い事を実施することで、各国の政府要人や国際組織の責任者が次々に、慶祝のために訪れたのだ。世界各国からの選手、さらに古い友人と新たな友人が北京に集合した。中国は五輪開催の約束を果たしたことを心からの熱いもてなしで表現し、世界は熱烈に抱擁することで、心からの支持と肯定を表現した。この時、この場所で、世界をさらに団結させる五輪の理念が、生き生きとした現実によって力強く示された。

　選手村に先行して入村した各国の選手や取材や報道を始めたメディアの記者らは、今回の冬季オリンピックがもたらした驚喜や感動をすでに感じ始めている。日本のメディアの報道は、選手らが施設が完璧でサービスが行き届いていることに選手らが驚き喜んでいることが見て取れると紹介した。記者らは、北京の一般市民の自分に対するもてなしと情熱に感動した。自分自身が購入した北京冬季オリンピックのマスコットである「ビンドゥンドゥン」と北京冬季パラリンピックのマスコットの「シュエ・ロンロン」をテレビカメラに向けて大きく掲げてみせ、言葉で表現できないほど気に入った様子を示した現場リポーターもいる。一部メディアによる報道が伝えたように、北京冬季オリンピックには全世界の人々による素晴らしい期待が込められ、全人類共同の夢に火をつけた。2022年北京冬季オリンピックは、世界の発展がさまざまな試練に直面する中で開催された。国と国との団結と友情が、これほどまで大切になったことはなかった。

　ロシアのプーチン大統領がしばらく前に、中国中央広播電視総台（CMG／チャイナ・メディア・グループ）台長による書面形式の取材に応じて表明した「スポーツは人類文明における独特の現象であり、大規模なスポーツの祭典の開催は人と人の距離を縮め、相互理解を深め、普遍的に公認されている『公平な競争』の原則を促進することに役立つ」との言葉は、大いなる共感もって受け止められた。今回、各国選手が五輪旗の下に集い、北京のウインタースポーツの競技場で団結することは、「より速く、より高く、より強く」の五輪の夢のために共に力を尽くすことであり、さらにはそれ以上に世界に対話と交流の懸け橋を築くことであり、中華文明と世界文明にはよりよい交流と学び合いがもたらされることになる。北京冬季オリンピックは中国だけではなく世界にとっての福音であり慶事であると言っても過言ではない。

　北京冬季オリンピックは折しも中国の旧暦寅年に開催される。中国の伝統文化と民間の習俗の中で虎は勇敢さと力の象徴だ。中国人はしばしば「如虎添翼（虎に翼を添えたごとく＝鬼に金棒）」、「虎虎生威（虎のように周囲を圧倒する勇者の心意気）」といった表現を用いるが、このことは虎に愛着を持つことを示している。各国の選手が今回の五輪競技会場で「虎の力」を発揮して、より多くの非凡な成績を収めることを期待する。また、新型コロナウイルス感染症による厳しい試練や、複雑に絡み合った国際情勢に直面する現在の国際社会が、心を一つにして恐れることなく前進し、この寅年において進路に立ちふさがるさまざまな厳しい障害に打ち勝ち、北京冬季五輪大会が点燈した希望の火が人の世を照らすことを希望する。（CRI日本語部論説員）