日本は中国敵視政策をとるべきではない

2022-01-12 21:38  CRI

 日本は中国敵視政策をとるべきではない
薛剣 中国駐大阪総領事

 百年来未曾有の世界的大変動に翻弄された2021年がゆっくりと幕を下ろし、収束の見通しが立たないまま、激動の2022年が明けようとしている。この歴史的瞬間に、薛剣中国駐大阪総領事が中日関係の舞台で一躍脚光を浴びている。日本のメディアは「薛剣総領事は視点が明確で、はっきりものを言う」、「これまでの中国の外交官が言わなかったことを言い、しなかったことをする」と評し、「戦狼外交官」と呼ぶ。中国を敵視する者たちは、中国のあらゆる事物、あらゆる人物にレッテルを貼って概念化し、言説の主導権を手中に収めているかのようだ。今日の多様化する世界で、また、グローバルに民主化が進む時にあって、一国が世界を決定する時代は潮の如く後退している。われわれはメディアとして、この世界的大変動の中で、一人の中国人外交官がなぜ存在感を放っているのかを知りたいと思った。

 年の瀬も押し迫った2021年12月21日午後、われわれは中国駐大阪総領事館に薛剣総領事を訪ね、インタビューを行った。(聞き手は本誌編集長 蒋豊)

日本は中国敵視政策をとるべきではない

 中日関係は洋々たる海を

 漂流する大船の如き

 ご存じの通り、中国駐大阪総領事は大使級総領事です。そのため、薛剣総領事は2021年6月に中国駐大阪総領事就任後、管轄圏内をはじめ日本社会の各界から注目を浴びています。2021年を振り返って、中日関係の最大の変化は何だったでしょうか。また、その変化をもたらした要因は何でしょうか。

 薛剣総領事 総体的に見て、2021年は中日関係に大きな変化は見られませんでしたが、依然として低空飛行の状態です。岸田新政権発足直後に行われた習近平国家主席と岸田文雄新首相の電話会談では、国交正常化50周年を契機に、初心を振り返り、互いに歩み寄り、新時代の要請に見合った中日関係の構築を推進するという重要な共通認識に達し、両国関係発展のための方向性を示しました。しかしながら、両国関係は依然として複雑かつ深刻であり、新旧の問題が絡み合って顕在化し、「進まずんば則ち退く」の重要な岐路に立たされています。

 さらに、この一年で両国関係にとってのマイナス要因の増加が続いたことにも留意すべきです。日本の国内世論と政治環境は悪化の一途にあり、一部の政治勢力は政治的利益や中国に対する不可解な被害妄想に駆られ、両国によって確立された重要な原則や自国が交わしたコミットメントを顧みることなく、台湾、新疆、香港等中国の主権と領土保全に関わる問題に因縁をつけ、競うようにして極端な反中的主張を表明し、両国関係を害しています。こうした火遊びのような一線を越えた言動が、中日関係の停滞・悪化の要因になっています。日本国内の状況を見ると、現在の中日関係は、洋々たる海を漂流する大船のようであり、波風と海賊に襲われ、不安が尽きない状態です。

日本は中国敵視政策をとるべきではない

 一部の日本人の間では、成長を続ける中国と友好的に付き合う考えはなく、敵対的態度をとり、中国の発展を日本の将来の悪夢と見なし、それを遅滞させ封じ込めようとしています。さらに、中国を単独で対峙するのでなく、外国の応援も取り付けて、集団で中国と対抗しようとしています。それには主要同盟国であるアメリカだけでなく、100年以上前に中国を侵略した八カ国連合軍の他のメンバーも含まれています。先日、『文芸春秋』の取材を受けた際、孫文先生が1924年に神戸で行った講演『大アジア主義』の「西洋覇道の鷹犬となるか、或は東洋王道の干城となるか、それは日本国民の詳密な考慮と慎重な採択にかかるものである」の一節を引用しました。日本が歴史的な過ちを繰り返さないよう注意喚起したかったのです。

 現在、中国問題に関しては、多くの日本人が、軍備を拡張して抑止力を強化すれば解決できるのではないかと考えているようですが、目的と行動が相反していて、問題を大きくするだけです。人類文明が大きな歴史の転換点にある今、中国をライバルさらに敵に回すことが日本の後世にどのような影響を及ぼすのかを、日本の皆さんは真剣に考えるべきでしょう。習近平主席は岸田文雄首相との電話会談で「仁に親しみ隣に善くするは、国の宝なり」と語りました。日本の先輩政治家たちも平和友好は最も信頼できる安全保障であると教え諭してきました。今日の日本政治家には、これらを忘れないで欲しいと思います。

 

 国交正常化50周年を迎える

 中日関係は楽観できない

 2021年は名古屋での「ピンポン外交」50周年に当たりますが、それによって中日関係が大きく改善されたかといえば、そうではありません。現在、日本人の2022年の中日国交正常化50周年に対する情熱や期待値も高くありません。2022年、中日関係に改善の見込みはあるのでしょうか、どう予測されていますか。

 薛剣総領事 「ピンポン外交」の舞台は日本でしたが、主役は中国とアメリカでした。日本の友人たちの積極的な協力の下、中国側が主導した形でこの歴史的出来事を記念しました。その狙いは、異なる国同士が如何にして政治体制やイデオロギーの壁を越えて、平和友好の関係を築くべきかを提起することでした。われわれはこの物語を語ることで、中国が全人類共通の価値を発揚し、協力・開放、互恵ウィンウィンの立場を堅持することを伝え、日本と長きに渡る友好関係を築きたいという善意と誠意を示したかったのです。「ラブコール」と言ってもよいでしょう。しかし、日本側がそれにどの程度着目し、理解し、受け入れてくれたのか、率直に言って、誰も確証を持っていません。

 国交正常化50周年は、半世紀にわたって両国が困難を恐れず邁進し、様々な試練を経て迎えた大きな節目であり、双方が両国関係を振り返り、考える貴重な機会でもあります。われわれは国交正常化50周年だからといって、中日関係を不利な状態から逆転できるとは思っていませんし、それは非現実的です。しかし、このような重要な歴史的契機を無駄にすることなく、人類の共同進歩と両国の長期的な発展という観点から、明年の記念活動を立案して推進していく必要があります。

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中日友好の道は難しくて長い、大事にしながら進むべし

 明年の中日関係は依然として楽観できませんが、重要なのは、われわれが両国関係を改善、発展させたいという確固たる信念と意欲をもっているかどうかです。そうした条件があって、実際に行動することで、少なくとも中日関係の更なる悪化は防ぎ、大局を維持することができます。それを土台とすることで、われわれは中日関係改善の可能性を高めるために努力し、深刻な自信喪失状態から脱却し、徐々に堅固で強靭で成熟、安定した次の50年を迎えることができるのではないでしょうか。

 

 日本に無償奉仕する

 国はない

 明らかに、中日関係は単純な二国間関係ではなく、少なくとも大国間の駆け引きの影響を受けています。百年来未曾有の世界的大変動に遭遇している今、中日関係の障害となっているものは何でしょうか。また、この障害を取り除く方途はあるのでしょうか。

 薛剣総領事 今日の中日関係は国際政治の影響下で、必然的に形成されたものです。

 今おっしゃった大国間の駆け引きとは、主に中国とアメリカです。アメリカが中日関係に与える影響の大きさは、その他の如何なる外部要因も比べ物になりません。日本とアメリカは同盟関係にあり、日本はアメリカと対等な互恵関係を確立したいと主張していますが、実際には、日米同盟は依然として一方的な依存関係です。同盟国でありながら、多くの日本人は本当のアメリカのことを理解しておらず、アメリカのきらびやかな面だけを見て、覇権国家としての唯我独尊の面は見過ごしているのです。夢の中でアメリカの悪口を言うことさえ罪に感じ、日米同盟を宗教のように信仰する者もいます。日米同盟を基軸にと言いながら、実際、マストと看做しているのです。そのため、日本社会には、何か事が起これば無意識にアメリカに倣う政治の空気と思考習慣が形成されるのです。それは、貿易戦争、テクノロジー戦争、サプライチェーンや産業チェーンの分断、知的財産権保護等の問題だけでなく、いわゆる「人権外交」、「価値観外交」等にも表れています。近年、日本ではアメリカとの整合性を保つため、在中国の利益を犠牲にしても構わないと高言する者までいます。

 もうひとつの大きな障害は、日本が中国の発展を快く思わないことです。中国が日本を抜いて世界第二位の経済大国になって以降、日本では「中国脅威論」、「中国崩壊論」等の様々な否定的論調が見られるようになりました。多くの人びとは、敢えて中日関係の発展や中国の巨大なマーケットの成長が日本にもたらすチャンスをないがしろにして、わざと中国と距離を置き、中国依存に陥りながら抜け出せないことを恐れているのです。このことは、日本に冷戦思考が存続し拡大していることを明確に表しています。

 歴史的観点から見ると、日本は米ソ冷戦の最大の受益者です。冷戦のおかげで、侵略歴史の清算から逃れ、アメリカの庇護の下で瞬く間に戦後の復興を遂げました。その過程で、日本は如何なる代価も払わず、如何なる損失も負いませんでした。この超成功体験が災いし、日本の戦略的視野と戦略に制約を来たし、身がグローバル化の21世紀に入っても、頭が20世紀のままで、冷戦思考の泥沼にどんどん沈んでいくことに気づかないでいるのです。

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青木松風庵が作った薛剣総領事のモットーが入った「月化粧」お菓子

中日友好は見た目も味もいいように

 中日関係の障害を取り除くためには、日本は先ず、世界の大勢を見極める必要があります。人類文明にはパラダイムシフトが起こっています。日本にとって言えば、現在の世界情勢は明治維新前と変わらないものでしょう。日本の発展には新しい戦略的思考が必要であり、自らコンフォートゾーンから一歩踏み出し、新しい時代を勇敢に受け入れるべきで、所謂先進国として振る舞ったり、民主国家になりすましたり、新時代を拒絶するような態度は改めるべきです。

 当然、歴史を逆戻りさせることもしてはなりません。日本の一部の勢力は、戦前の軍国主義日本に深い郷愁に駆られ、過去の道に戻ろうと謀っています。そこに活路はなく、再び自分自身を散々な目に遭わせるだけでしょう。第一線に身を置く外交官として、私は常に強い責任感と危機感をもって中日関係を注視しています。日本への忠告があるとしたら、鄧小平先生が中国の改革開放初期に提起した言葉、「思想解放し、実事求是し、一致団結して前進する」を日本の皆さんに贈りたいと思います。

 第二に、国と国との付き合いには事実、信義、誠実さ、善意が必要であることを認識すべきです。今、日本の対中外交には、こういう言葉が無く、プラスエネルギーが著しく欠如しています。一部の人は過去の発言を翻しても認めようとせず、デマを流し、世界中に中国に対する中傷を吹聴し、むやみに中日関係を破壊し、地域の全体的利益まで犠牲にしているのです。

 日本の隣国は四カ国しかありませんが、今はいずれの国とも良好な関係は築けておらず、遠く離れた数カ国と結託して、親密にやっています。「遠交近攻」は必ず「四面楚歌」を招きます。日本側に考えてもらいたいのは、有事の時に彼らは本当に助けてくれるのか、仮に助けてくれるとしても無償奉仕などあるのかということです。そんなはずがないと思います。仮にあっても、巨額の見返りを求められるでしょう。日本にとって、更なる重荷を背負い、束縛を受けることにしかなりません。

 最近、台湾問題で「一つの中国」を放棄すべきと高言する者、「台湾の有事は日本の有事」と騒ぎ立てる者、国会であらぬ人権問題を利用して、中国を譴責する決議を行おうとする者もいます。中国と日本には2000年以上の交流の歴史があり、中国は日本にとって文化的母国です。中国との交流がなければ今の日本は存在していなかったとも言えます。しかし、日本の現状を見てみると、中国に対する最低限の敬意も持ち合わせていないと言って良いでしょう。日本が西側諸国にどう取り入ろうとも、アジアの一員であることが変わらないし、永遠に「二等国民」でいるしかないでしょう。

 中日関係の情勢は複雑で深刻ですが、民間友好の伝統は全力で守っていかねばなりません。厳しい時ほど、困難を克服し、民間友好を前へ進めていくべきです。新時代の要請に見合った中日関係の構築を、中国政府も中国の各界も心から願い、日本の皆さんに前向きな反応を期待しています。ここで私は、中日友好を願う日本の各界の友人たちに落胆することなく、果敢に中日友好を語り、そのための行動を起こし、正をもって邪を鎮めていこうと、心から呼びかけたいと思います。

 

 中国外交のスタイルと

 規範は時代と共に変化

 薛剣総領事が就任されて以降、日本に対しての発言力や影響力に大きな変化が見られるようになりました。一部の日本メディアは、薛剣総領事を「戦狼外交官」と呼んでいます。この点についてはどうお考えですか。中国の外交官のスタイルは変わったのでしょうか。それとも中国の外交政策が変わったのでしょうか。

 薛剣総領事 先ず「戦狼外交」という言葉は、われわれが作り出した言葉ではなく、西側のメディアが中国外交を非難中傷するために作り出した言葉です。西側諸国は長い間、中国人はやられてもやり返さず、怒りをこらえて我慢し折り合いをつけるものだと慣れてきました。しかし、時代とともに中国外交のスタイルや規範も変化してきています。対外的に強硬そうな態度をとることはあっても、一度として、こちらから挑発したことはなく、やむを得ず反撃はしているだけです。新時代に突入し、西側諸国は中国のあら捜しをして取り沙汰したり、威圧的に振舞うといった悪い癖を改め、お互いに尊重し合い、対等な立場で友好関係を築き、協力して共に栄えることを学ぶべきです。それができなければ、今の不快感はますます増していくしかないでしょう。

 次に、「戦狼外交」はほとんどの発展途上国では聞かれません。実際、中国は、発展途上国が長い間言いたくても言えなかったことを言い、多くの日本人がアメリカに対して心の中で思っていても口に出せなかったことを言っています。一部の日本のネットユーザーは、「今の世界で、アメリカに真正面からものが言えるのは中国だけだ。本当にうらやましい」とツイートしてくれています。こうして支持してくれているのは、われわれが国際社会の願いを代弁しているからなのでしょう。

 中国が偏向外交を行ったことはありません。常に道義と正義を説き、気概と温もりをもって外交に当たってきました。「一帯一路」構想を推し進め、144カ国と32の国際機構が参画するオープンな国際協力プラットフォームを形成しています。同時に、中国外交は国際社会への貢献を喜びとし、地球規模の気候変動、国際的貧困撲滅、平和維持、伝染病予防治療等に大きく貢献し、多くの発展途上国に具体的な利益をもたらしています。

 新型コロナウィルス感染症パンデミックにおいては、中国は西側諸国から不当な非難を受けながらも、地球上の人口の5分の1に相当する14億余りの中国人民の安全を守るとともに、スピーディーに膨大な防疫物資を世界に提供し、全世界特に多くの発展途上国に計20億回分のワクチンを提供しました。世界経済がパンデミックの影響を受け、欧米等先進国の市場が機能不全に陥る中、中国の超大規模市場は全面回復し、世界経済発展の柱石となりました。中国市場抜きに単独で機能し、円滑に復興できる国はありません。中国はすでに世界の混乱を収める消防隊となって、世界の平和、安定、繁栄のために重要な貢献をしているのです。

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10月30日 岸和田市で援農ボランティアに参加

 私個人は、中国の核心的利益に関わる原則的な問題に力を尽くし、断固として闘う所謂「戦狼の顔」だけでなく、日本の各界の友人と友好を結ぶ、真摯で親しみやすい「パンダの顔」も併せ持っていると思います。就任して半年間以来、私は館員と共に管轄圏内の草の根に分け入り、岸和田市内で地元の農家の収穫を手伝い、中日両国の農業発展のための交流を行っています。京都の福祉施設に恵まれない子供たちを慰問したり、神戸で人気のミルクティーショップのオーナーと商売の話をしたり、ソーシャルメディアを通じて日本のネットユーザーと広範かつ緊密な交流も行っています。近々、大阪の漁師さんと漁に出て牡蠣を獲ることになっていますし、中小企業の工場で「一日大工」を体験します。こうしたことも中国外交のスタイルです。現在、中日関係は冷え込んでいますが、問題点は政治レベルにあり、問題解決の鍵は草の根にあると考えます。ですから、われわれは草の根の活動に多くの時間と精力と資源を費やしてきました。根気強く続けていけば、冷え込んでいるこの中日関係も必ず再び暖まってくると信じています。

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12月25日 阪南市で一日援漁(写真は取材後提供)

 

 パンダは生きたオモチャではなく、

 立派な外交官

 「パンダ外交官」としての側面について触れられましたが、中日の地方外交、民間外交、経済外交を直接推進していく上での具体的な役割や効果について、いくつか紹介していただけますか。

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薛剣総領事と総領事館のオリジナルパンダグッズ

 

 薛剣総領事 「パンダ外交」には中国外交にしかない独自の彩りがあります。その点、われわれ中国駐大阪総領事館にはアドバンテージがあります。大阪総領事館は、200以上ある在外公館の中でも、管轄圏内に最も多くのパンダが存在しています。和歌山県にあるアドベンチャーワールドは、中国を除いて、パンダの飼育数も誕生したパンダの数も最多です。神户の王子動物園には、日本に来て20年以上になるメスの「タンタン」がいます。

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神戸市立王子動物園で「タンタン」ファンと交流・和歌山県でパンダ赤ちゃん「楓浜」のお誕生日祝い

 「パンダ外交」はすでに当館の輝く名刺となっています。当館では、誰もが「パンダ外交」の主役であり、私は「パンダ総領事」と呼ばれることもあります。また、当館には特別職員であるパンダマスコットの「パンパン」がいます。彼女は厳しいコロナ禍にあって、当館を代表して友好交流活動に出掛けてくれています。さらに、職員が制作した十数種のパンダのオリジナルグッズがあり、日本の友人たちにも好かれています。

 日本全国には多くの「パンダファン」がいて、皆さんの真摯なパンダ愛には感動しています。パンダは友好の使者であり、総領事である私よりも先輩で、貢献度も甚大でしょう。私は就任以来、何度もパンダの誕生会に出席したり、祝福のメッセージ動画を制作したり、動物園も訪問してきました。明年は新たな試みとして、特別職員の「パンパン」がホスト役となって、管轄圏内の2府12県の「マスコットキャラクター大集合のイベント」を開催したいと思います。先日、私は神戸の王子動物園を訪問した際、「タンタン」ファンの皆さんに向けて、願いを込めて「パンダ愛から人間愛へ」とメッセージを書きました。「友好の使者」である国宝のパンダが、生きたオモチャではなく、真に中日友好の懸け橋となることを願っています。そうすることで、長い間故郷を遠く離れた苦労も報いることができると思うのです。私は以前、テレビで「中国のパンダはいいけど、中国人はちょっと……」と話す人を見たことがあります。日本で暮らすパンダやパンダファンが、このような話を耳にしたら、どんなにか心を痛めることでしょう。日本の友人たちには、パンダを見るような優しいまなざしを中国に向け、これからも両国民衆の相互理解と友好の増進のために力を貸していただきたいと願っています。

 

 取材後記

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 パンパンもファンからお歳暮をもらった!

 一時間の取材はあっという間だった。薛剣総領事は年末の多忙なスケジュールの中、時間を捻出して取材に応じてくださった。総領事のスーツの襟には、中日両国の国旗のバッジが着けられ、その下にはパンダのバッジも着けられていた。総領事の椅子の右側の小さなテーブルの上には、様々なパンダの装飾品が置かれていた。総領事は特別職員の「パンパン」を招き入れ、われわれは記念撮影に納まった。「パンパン」は「たった今、日本の友人から年末のプレゼントを受け取ったんだ」と可愛らしくおしえてくれた。この時、私は中国の流行歌の最後の歌詞を思い出した。「友が来たりていい酒あり、もし狼が来たりてもそれを迎え撃つ猟銃あり……」。

ラジオ番組
10月29日放送分
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佟同