北京
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中日韓3カ国の漫画交流の促進をめざす「悟空杯」中日韓青少年漫画コンテスト2020の授賞式が27日に開かれました。中国外文局、中国外交部、日本や韓国の在中国大使館、中日韓協力事務局および三カ国の受賞者、審査員、大学関係者約150人がオンラインとオフラインの形式で参加しました。
授賞式で感想を述べる受賞者
「悟空杯」中日韓青少年漫画コンテスト2020は、李克強総理が2019年の第8回中日韓首脳会談で言及したのを受け、中日韓の各方面がその呼びかけに積極的に応えて、中国外文局の主催により実施されました。授賞式には、中国外交部の呉江浩部長補佐が祝賀メッセージを寄せました。
呉江浩外交部長補佐の祝賀メッセージを代読する中国外交部アジア司の王福康大使
授賞式であいさつする中国外文局・杜占元局長
今回のコンテストには三カ国から約3600作品の応募がありました。専門家委員会による審査の結果、中国人の之所舣さんの「黄粱の夢」を描いた唐代の小説をリメイクした『枕中記』、日本人の長橋さくらさんがモノトーンの線で描いた学園漫画『てるこさん』、韓国人のDIU RAHANさんによるゲーマーの青年が時空を超えて、ゲームの世界で生き抜く冒険ファンタジー『ゲームプレイヤー』がメイン・コンペティション部門の最優秀賞である「悟空賞」を受賞しました。
「悟空賞」受賞作(中国)之所舣さん『枕中記』から
「悟空賞」受賞作(日本)長橋さくらさん『てるこさん』から
「悟空賞」受賞作(韓国)DIU RAHANさん『ゲームプレイヤー』から
「最優秀画面表現賞」を受賞した王雅楠さんは、「漫画創作の道を歩み続けていくかどうか悩んでいる時に『悟空杯』に出合い、評価されたことは何よりの励みとなった。おかげで、今後も引き続き創作に励む勇気が湧いてきた」と感想を述べました。
また、「悟空賞」に輝いた之所舣さんは、「自分の作品を通して、中国の伝統文化の魅力をもっとたくさんの人に伝えたい。それと同時に、他の国の参加者の作品を通して、彼らの文化、生活、人々の心の世界を知りたいと思っている」と話しました。
授賞式で挨拶する韓国在中国大使館の金辰坤公使
授賞式で挨拶する日本在中国大使館の貴島善子公使
授賞式に出席した韓国在中国大使館の金辰坤公使は「悟空杯」について、「若者の漫画創作の啓発向上につながる有意義な取り組みで、今後もぜひ開催を続けてほしい」と期待を寄せました。日本在中国大使館の貴島善子公使は北京会場で展示された受賞作品を見学した後、「レベルの高い、良い競争だったと思う」と感想を述べ、「人の気持ちは国境を越えて、共感を呼べるという意味で漫画は良い文化交流だ」と高く評価しました。
また、今回の応募作の手ごたえについて、中国外文局アジア太平洋コミュニケーションセンターの王衆一編集長は、「想像以上にたくさんの応募者があり、しかもレベルの高い作品が集まった」と顔をほころばせ、「全体的には想像力に富んだ作品がたくさんあり、描き方も中日韓それぞれのスタイルがあった。また、特定の地域を乗り越えて、グローバルな視野で創作する作品も多数見受けられた」と満足げな表情を見せました。
「中日韓三カ国青少年漫画人材夢追いプロジェクト」キックオフ式
授賞式の後、3カ国の青少年たちが日ごろの漫画交流に場を提供し、三カ国がコンテンツ産業での協力にきっかけを提供することをめざす「中日韓三カ国青少年漫画人材夢追いプロジェクト」のキックオフ式も行われました。
「悟空杯」中日韓青少年漫画コンテスト2020には、中国の動画サイト・嗶哩嗶哩(ビリビリ)、日本の漫画アニメ業界の大手・KADOKAWA、韓国のコンテンツを含め、数多くの漫画IPを有する星際互娯(IIESTAR)など三カ国の関連機関が共同で実施に当たりました。今後、「悟空杯」は年に一回の開催を目指すということです。
(取材:王小燕、張強、校正:星和明)