【CRI時評】普通の米国人の辛いクリスマスは誰のせいか

2021-12-25 14:12  CRI

 「クリスマスツリーも、2021年の経済混乱から逃れられない」。米紙ワシントン・ポストはこう述べた。全米クリスマスツリー協会の推計によると、今年のクリスマスツリーの価格は10〜30%上昇しているため、業界関係者は米国人に「祝日の数日前まで待たず早く買って」「大小・品種にあまり選り好みせず、もっと柔軟になって」とアドバイスしているほどだ。

 クリスマスツリーが高くなっているのは、一般の米国人の生活費が高くなり続けているという現状の縮図だ。11月の米国のインフレ率は39年ぶりに6.8%となった。インフレはすべての米国人の賃金上昇分を「奪ってしまった」が、それだけにとどまらない。給与明細の数字が大きくなったのに、買えるものが少なくなるという困難な状況に陥っている人が多い。

   給与明細もない人や低所得者の人々は、生活がさらに困難になり、クリスマスはさらに厳しいものとなっています。米ブルームバーグは、12月初めに2100万人以上の米国人が満足に食べられずにいると報じた。

【CRI時評】普通の米国人の辛いクリスマスは誰のせいか

 皮肉なことに、株式市場は上昇基調にあり、家は高くなっているのに、もともと富の連鎖の頂点に立っていた富裕層はより豊かになっている。フォーブス誌はこのほど、2021年に世界で最も資産額が増加した億万長者10人を選出した。そのうち6人は米国出身だった。12月10日時点で、彼らの総資産は2021年に3040億ドル増加し、1人当たり純資産は51%上昇した。

 新型コロナ禍のなかで、米国では貧富の格差が加速度的に拡大している。

 表面的には、米国人が辛いクリスマスを過ごすことになったのは、物価の高騰や猛威を振るう感染症などの要因と関係があるように見えるが、実際には米国の政治屋が効果の薄いコロナ対策を続け、無責任な財政・金融政策を推進したことによるもので、一般民衆の利益よりも政治的利益を優先させた必然的な結果だ。

 新型コロナ禍下の米国では、資本優先、富裕層先行の社会ルールがさらに横行し、一般の米国人の不安感や無力感がますます深刻化している。私利を図ることで頭いっぱいのワシントンの政治屋は、一般の米国人が辛いクリスマスを過ごすことになった責任を負うべきだ。(CRI論説員)

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