北京
PM2.577
23/19
コミュニティで40年余り勤務している林丹さんは終始住民への奉仕をモットーにし、「住民の服務員」という姿勢で仕事に従事してきました。その地道な仕事ぶりから、彼女は周りの住民から「町総理」と呼ばれるようになりました。
林さんが担当するコミュニティは3500世帯、1万3000人余りが暮らしています。現在、彼女が管轄する68棟のビルはきれいに塗装され、住民には行き届いたサービスが提供されています。また、老朽化したビルへの修繕と団地のスマート化整備が同時に進められ、居住環境や居心地は大分改善されました。
長年の努力の下、林さんが管理するコミュニティは「全国文明コミュニティ」など、合わせて180余りの栄誉称号を獲得しました。このほか、林さんはコミュニティの仕事に携わる専門人材を養成し、福建省福州市の社会ガバナンスのために数多くの人材を育てています。
50年間、林さんは収入の高い勤め先に転職する機会を捨て、コミュニティの幹部になる出世チャンスを他人に譲って、担当するコミュニティの仕事をやり続けています。仕事のやりがいについて、彼女は「コミュニティで起きた変化や困難が解決されたときに住民たちの笑顔が何より嬉しい」と話します。
お世話をした人の中で、彼女にとって一番印象深かったのは、身障者である李星さんです。
李さんは身体障碍者であるため、安定した仕事を見つけることができませんでした。配偶者も身障者であるため、生計を立てるにはなかなか難しい状況でした。追い討ちをかけるように、娘が生まれたとき、李さんは失業してしまい、経済的にはとても困難でした。李さんが一番困ったときに、林さんは李さん一家に最低生活補助金を申請しました。その結果、李さん一家はやっと難関を乗り切ることができました。今、李さんは仕事を見つけ、毎月安定した収入を得られるようになりました。恩返しのために、李さんは今、近所の人々に無料で修理サービスを提供しています。
林さんは李さんのような身障者を助けた以外にも、8名の一人暮らしのお年寄りの面倒を見ています。彼女はお年寄りたちの娘となって彼らの晩年を見届けてきました。さらに、身寄りのない刑務所から釈放された人に対して、できるだけ早く社会復帰できるように、仕事探しの援助を行っています。そのうえ、経済的に困難な児童の教育問題に関心を寄せ、自分のポケットマネーで、子供達を学校に通わせました。彼女はコミュニティの住民と家族のように接し、コミュニティを我が家のように思い、心血を注いでいます。
今年73歳の林さんは今でも、コミュニティの仕事に情熱を傾け、住民たちの悩み事や困難を解決するために奔走しています。