北京
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米情報機関はこのほど、3カ月かけて行ってきた新型コロナウイルスの起源調査報告書の要約を公表した。「かもしれない」などの推量表現に満ちており、外部からは「何も言っていない」と皮肉る声もあった。しかし、米情報機関と米ホワイトハウスには中国への中傷・攻撃を続け、推定有罪を行うという独自の「責任転嫁」の方法がある。
同報告書は政治的な起源調査の産物であり、科学性・信頼性がゼロであることは、疑う余地がない。初めからでたらめな政治的茶番劇であるのだから、明確な結論を出せなかったことは意外でもなんでもない。
米国の一部の政治家にはウイルス起源調査を行う意欲も能力もないことを、世界はお見通しだ。米国の一部の政治家が政治的な起源調査という茶番劇をたくらむのは、コロナ対応失敗の責任を転嫁し、自らの感染症を巡る疑わしい点を覆い隠すためだけではなく、これを利用して中国に汚名を着せ、中国を抑止するためのもので、濃厚な陰謀の香りが漏れている。
米政府は目下、コロナ対応の失敗に起因する国民の憤慨に直面している。同時に、インフレ、アフガニスタンからの軍撤退、党派間の争い、政治的分極化などの多重の圧力の下で、米政治家は、自らの統治の失敗を覆い隠すためのスケープゴートが必要で、中国は不幸にも再びその対象になった。より長期的に見れば、起源調査を政治問題化することは、米国の全面的な中国抑止戦略のカードだ。
米政治家は、中国を「仮想敵」と見なしている。スペインの作家ミゲル・デ・セルバンテスが記した、風車を巨人と思い込み、宿屋を城と思い込み、羊の群れを敵の軍勢と思い込んだドン・キホーテを想起させる。馬鹿らしいことこの上なく、徒労に終わるだろう。米政治家がしているのは、正義感のある「騎士の夢」ではなく、唯我独尊の「覇権の夢」にすぎない。(CRI論説員)