北魏時代の「抱き合う男女の遺骨」

2021-08-18 08:52  CRI

 吉林大学考古学院は16日、中国と海外の考古学者が2020年に山西省大同市で発掘した北魏時代(386-534年)の「抱き合う男女の遺骨」について網羅的かつ系統的な生物考古学研究を行い、その成果が最近発行された国際的に権威ある考古学専門誌「International Journal of Osteoarchaeology」に掲載されたことを明らかにした。中国新聞網が報じた。

北魏時代の「抱き合う男女の遺骨」

 この墓は合葬墓で、棺桶1基に2体の遺骨が入っていた。男性の遺骨は左側を下にして横たわっており、右手を女性の遺骨の腰に回して抱きかかえるような姿勢を取っている。一方、女性の遺骨は、男性の遺骨に向き合うように右側を下にして横たわっており、頭は男性の肩の位置にあり、左手は男性のお腹の位置に自然に置かれている。左足は少し曲げられており、左手の薬指には銀色のシンプルな指輪をしている。遺骨を分析した結果、男性の遺骨の右腕には、治癒していない病的骨折の跡があることが分かった。一方、女性の遺骨には特に問題は見られなかった。遺骨2体はしっかりと抱き合っており、自然な姿勢を取っている。

 「抱き合う男女の遺骨」という独特な文化現象は、世界で6000年以上の歴史がある。イタリアでは、「ヴァルダロの恋人たち(The Lovers of Valdaro)」と呼ばれる抱き合う遺骨が発見され、ギリシャでは、「アレポトリパの抱擁(The Embracing Skeletons of Alepotrypa)」と呼ばれる遺骨が発見されている。「抱き合う男女」という埋葬文化は、様々な文化的背景における古代人の生死に対する見方や男女の愛に対する追求を反映している。中国では、北魏時代の「抱き合う男女の遺骨」が多く発見されているが、今回の遺骨ほど保存状態が良いものは非常に貴重だという。

北魏時代の「抱き合う男女の遺骨」

 北魏時代は、遊牧騎馬民族の鮮卑など中国北部にいた民族が南下し、ほかの民族と融合した重要な時代で、大同は当時の民族融合の中心となったエリアだった。そのため、社会の風潮や歴史、文化、美的理念などが様々な文化の影響を受け、愛情を重視する風潮が強くなった。今回発見された女性の遺骨の左手の薬指にはめられていた銀色のシンプルな指輪は当時、装飾品としての機能はすでに薄まりつつあり、愛を確かめ合い、結婚の契りを交わした象徴として、中国北方エリアで広く流行していた。そして、この「抱き合う遺骨」が「愛し合う男女」であることを示す「物的証拠」として、1000年以上保存されることとなった。

人民網日本語版 2021年08月17日

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