北京
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中国の三つのシンクタンクが最近になり共同で発表した、「『米国が世界首位』?!米国の感染症対策の真相」と題するリポートは、米国政府が新型コロナウイルス感染症対策に失敗したことを受け、米国は中央銀行の役割を果たす連邦準備制度(FRS)による通貨の乱発行と「ばらまき政策」で危機を緩和したと指摘した。通貨発行量のランキングをするならば、米国はその名に恥じない「世界一の通貨乱発行国」だ。そして、米国市場に注入した天文学的な量の流動性は絶えずマイナスの波及効果を生み出しており、全世界の人々は間違いなく、その「ツケ」を支払わされている。
FRSは一時期以来、「超常的」な通貨の追加発行の措置を採用した。米国政府と議会は救済のために多くの法案を通過させ、累計で数兆ドルに達する通貨を前後して放出した。米国は現在まさに、全世界に向けてインフレを輸出しつつある。同時に、米ドルは世界の主要な基軸通貨であるために、米ドルの流動性は他国に大規模に浸透し、各国の資本市場に巨大な不確実性と不安定さをもたらし、国際金融市場の動揺を招いた。
新興市場国と発展途上国は、米国などによる「ダムからの大量放水」がもたらす効果に対応するために、苦渋の対応を余儀なくされている。ブラジル、ロシア、トルコ、メキシコなどの新興市場国は2021年になってから、経済の回復を抹殺してしまいかねないにもかかわらず、前後して利率を引き上げた。
米国による通貨の乱発行は実際のところ、インフレの急速な進行や貧富の差の拡大など、米国自身にも問題をもたらした。国際的なメディアによる米国の一般的国民が物価の高止まりに不平を持っていると伝える報道も、今や随所に見ることができる。同時に、米国の富裕層は通貨の乱発行がもたらした株価上昇の恩恵を受け、資産額は大幅に上昇した。人々は米国が「富める者は永遠に富み、貧しき者は永遠に貧しい社会」であるという現実を、改めてはっきりと見ることになった。
世界各国の人々は、感染症がもたらす苦しみをいやというほど味わってきた。そして、米国による貨幣の乱発行は世界各国に対して経済と社会の圧力を追加しており、このことは世界経済の安全にさらに大きなリスクをもたらしている。「世界一の通貨乱発行国」は世界に言葉にできないほどの苦しみを与えている。米国は他者に災いを押し付けるのではなく、全世界における経済の回復に貢献するために、責任ある通貨政策を採用せねばならない。(CRI論説員)