北京
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米ジョンズ・ホプキンス大学のまとめによると、米国内で確認された新型コロナウイルス感染者は米国東部時間29日午後5時21分時点で3472万人を超え、死者は累計で61万人を超えているということが分かった。そんな厳しい情勢の下で、米国政府は依然としてウイルスの発生源調査の政治化や、他人に濡れ衣を着せたり、責任をなすりつけたりすることに夢中になっている。こういった米国式のウイルス発生源調査は中国に推定有罪を押し付け、計り知れない災いを残している。
まず、米国は世界の新型コロナウイルスとの戦いの大局を破壊した。30日、世界保健機関(WHO)で緊急事態対応を統括するマイケル・ライアン(Michael Ryan)氏は、「新型コロナウイルスの発生源をめぐる調査は政治化させてはならない。第一段階の報告書に挙げられた複数の問題について、中国の研究者たちはさらなる研究を行った。WHOは中国人専門家による新たな研究成果を期待しており、また、発生源調査が中国、および世界の他の地域で行われることを望んでいる。全ての加盟国がウイルスの発生源調査を政治化してはならない。今後、促進すべき研究はたくさんある」と明らかにした。
しかし、米国側はこれまでに収めた経験と科学的な結論を無視し、自身の必要を満せるための発生源調査を推し進めている。そのため、良いスタートを見せたウイルスの発生源調査は正しい軌道を踏み外し、世界のウイルス対策が大きなダメージを受けたことになった。
次に、米国は国際ルールを甚だしく違反した。長きにわたって、米国は一方的に覇権主義を強めている。米国式ウイルス発生源の調査において、覇権主義が隅々まで徹底されている。WHOは第二段階の発生源調査計画を出している。今年の年初、世界と中国の権威ある専門家たちからなる専門家チームが武漢のウイルス研究所を実地調査し、「ウイルスは実験室から流出の可能性は極めて低い」と結論づけている。しかし、不可解なことに、第二段階の調査計画は依然として「中国が研究施設の手順を守らなかったためにウイルスが流失した」という仮説に力点が置かれている。これには米国の政治的操作と脅しに関連することが明らかと言えよう。世界がウイルスとの戦いで重要な時期を迎えている中、米国は自身の感染症対応の不備にスケープゴートを作るうえ、WHOから脱退すると度重ねて脅かしてきた。
米国はWHOの権威性と国際ルールを軽視し、覇権主義を強めることが明るみに出ている。
さらに、米国のやり方は全世界の科学研究者たちを傷つけている。長い間、米国は悪意を持って、武漢ウイルス研究所を中傷し、科学研究者たちにプレッシャーを加え、研究者たちの正常な研究作業を妨げ、国際学術界の正常な学術交流と科学技術協力に影響を与えている。
被害を受けたのは決して中国人研究者だけではない。米国の煽りにより、全世界の理性的な科学者、専門家が陰謀論を信じる人と反中国勢力からの攻撃を受けている。米国立アレルギー・感染症研究所のファウチ所長は右翼勢力と意見が一致しないため、強く非難されている。米EcoHealth Allianceの会長でウイルス専門家のPeter Daszak氏は、中国に対する根拠のない非難に反対の意見を示したため、脅しと圧力を受けている。こういった事例が数え切れないほどある。
最後に、米国は国際社会の団結を妨げている。感染症のパンデミックを背景に、各国はともに対応すべきである。協力こそが感染症にいち早く打ち勝つことができる。しかし、米政府は世界一の大国という地位の確保に夢中になっている。嘘をついて、事実を歪曲して伝え、デマを流すことで相手の名誉を傷つけようとしている。
米国の行為は国際社会をがっかりさせ、国際社会の団結をひどく損ねた。米国式ウイルス発生源の調査を操って、科学の問題を政治問題化し、他人に濡れ衣を着せている。これは責任ある大国が取るべき行為ではない。米国を非難する声は相次いでいる。
中国はWHOが提出した第二段階のウイルス発生源調査を拒否した後、日本と韓国のメディアは「米国を調査しよう」と要求を出している。「コリアタイムス」などは文章を発表し、「米国は新型コロナウイルスをたえず政治問題化している。ウイルスの発生源を探すプロセスにおいて、米国は同盟国に中国への圧力を強めるよう求めている。しかし、ウイルスは2019年12月から米国で蔓延していた証拠がある。となれば、新型コロナウイルスが最初に報告された時間について見直しが必要となる。米国こそが、誰より国際組織の調査を受ける必要がある」と示している。
ロシア出身のWHOの専門家、リボフ氏は、「ウイルスは自然界に由来することを信じている。感染拡大の前から、世界の複数の場所から新型コロナウイルスの抗体が検出された」と述べました。イギリスの人権弁護士グラハム・ペリー氏は、インタビューに応え、「米国がウイルスの発生源調査を政治問題化させた目的は、中国の発展を抑制し、中国の利益を損なうことにある」と示した。
米国のこうしたやり方は国際社会の反感を招いている。こうした姿勢では感染症の蔓延を阻止できないどころか、世界の団結を破壊し、感染症との戦いに影響を与えることになる。米国に国内の感染症が蔓延の状況を緩和させることを忠告する。何故ならば、国内の感染状況を抑えることこそが、世界への一番の貢献であるからだ。(CRI日本語部論説員)