防空壕を市民の“納涼”のため無料開放＝南京市

南京市民の無料“納涼場所”になった北極岩防空壕

　中国気象部門は、「中国は今年、11日に入伏（にゅうふく）した」との見方を示しました。中国では年間を通じて最も暑い日々を三伏、つまり初伏（しょふく）、中伏（ちゅうふく）、末伏（まっぷく）と呼んでいます。初伏に入ること、つまり入伏は、最も暑い季節の到来を意味します。今年の三伏は40日間と、長期に渡ると見られています。中国の東部沿海地区にある江蘇省南京市は市民の“納涼”のために10日、防空壕7カ所の無料開放を始めました。

　各防空壕には快適な環境を実現するために、テレビ、除湿機、空気清浄機が設置され、涼みに来る市民に無料で飲用水とWiFiを提供しています。市民は防空壕側が提供する電子レンジ、中国将棋や囲碁、書籍、雑誌、救急箱、虫よけスプレーを利用することができます。防空壕内では定期に清掃と消毒が行われます。市民は健康コードを提示し、マスクを着用して、さらに体温測定を受けた上で入場できます。

　南京市市街地にある北極岩防空壕では、大人も子供も涼しい防空壕内でテレビを見たり、読書したりして過ごしています。外部の気温が32度であるのに対し、内部の空気温は26度であるため、防空壕は「天然空調室」などと呼ばれてています。（殷、鈴木）