北京
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今日、6月1日は国際子どもの日。中国では、子どもたちがゲームをしたりイベントに参加したりプレゼントをもらったりする楽しい一日となります。今年は、子どもの日に先立ち、子どもと関係のある新しい動きがありました。中国で1組の夫婦が3人の子を産むことが認められる政策が実施されることが、5月31日に発表されました。その背景や実施上の課題などについて、「旬な話題」では詳しくご紹介します。そして、王小燕アナが中国北部、内蒙古自治区のクブチ砂漠への取材から戻ってきました。取材の見聞を今週からマイクリポートの形でお届けしてまいります。1回目の今日はオルドス空港から目的地の杭錦(ハンギン)旗・独貴塔拉鎮までの道中の風景をリポートします。
さて、今週の番組のメニューです。
▼中国「1組の夫婦が3人の子を出産できる政策」を実施へ
▼中国で間もなく大学入試、よく検索されるキーワードは?
▼マイクリポート【クブチ砂漠を行く①北京から杭錦旗までの風景】
地図アプリでみる北京ーオルドス(約700キロ)
オルドス市付近 空中からの眺め
オルドス市・エジンホロ空港
オルドス市から杭錦旗へ行く道中の「泊江海」サービスエリア
クブチ砂漠・杭錦旗へ行く道中 車窓からの眺め
2021年6月<今月の特別寄稿>
東京都 イタズラ爺さん・奥田正彦さん(86歳)
初夏の雨上がり、湿気をふくんだ空気の微かな流れを、ぼくは大好きです。そこで、印文に「微雨好風」を選びました。
讀山海經 陶潜
孟夏草木長 繞屋樹扶疏
衆鳥欣有託 吾亦愛吾廬
既耕亦已種 時還讀我書
窮巷隔深徹 頗回故人車
歡言酌春酒 摘我園中蔬
微雨從東來 好風與之倶
汎覽周王傳 流觀山海圖
俯仰終宇宙 不樂復何如
山海経(せんがいきょう)を読(よ)む
陶潜(とうせん)
孟夏 草木 長(の)び 屋を繞(めぐ)りて 樹 扶疏(ふそ)たり
衆鳥 託する有るを欣(よろこ)び 吾も亦た 吾が廬を愛す
既に耕し 亦 已に種え 時に還(ま)た 我が書を読む
窮巷は深徹を隔て 頗(すこぶ)る故人の車を回(めぐ)らす
歓言して春酒(しゅんしゅ)を酌(く)み 我が園中の蔬を摘む
微雨 東より来たり 好風 之れと倶(とも)にす
汎(ひろ)く周王の伝を覧て 流(あまね)く山海の図を観る
俯仰して宇宙を終う 楽しまずして復(ま)た何如(いかん)
詩の内容は、「初夏ともなれば草や木が成長し、家のまわりでは木がこんもりと茂る。小鳥たちは身を寄せるところができたのを喜んでいるが、わたしもこの自分の庵が気に入っている。畑を耕したり、苗を植えたり、時には愛読の書を読む。狭い道には、車も入って来れぬが、ただ時おり、友人の車が入ってきてくれる。そこで友人と談笑し、春仕込みの酒を酌みかわし、肴には畑の野菜を摘む。こぬか雨が東のほうから降り始め、心地よい初夏の風もそよいできた。周の穆王の物語を流し読みしたり、『山海経』の図に目を通したりしていると、わずかの間に、限りない空間と時間とを見つくしたような心地になる。これを楽しまないでどうしよう」と言ったところです。
陶淵明の読書法は、詳しく読むのではなく気に入ったところだけをパラパラと読んだのだそうです。読むというより見るといった方が当たっているかも知れません。『山海経』は絵入りの書物で、それが愛読書だったということにも符合します。その山海経を見たくて、早稲田大学の古典籍総合データベースで検索し、木版摺の山海経を見ることができました。返り点、一二点、送り仮名が付いています。絵図は空想的で奇怪なものばかりです。淵明はこのような書物が好きだったのでしょう。
6月といえば紫陽花です。高幡不動尊のヤマアジサイは有名で、紫陽花に先がけて咲くのを、毎年欠かさず見に行きます。とりわけ雨の日の紫陽花は風情がありますね。
<お便りありがとう!>
★北海道石狩市の上田知晴さん
パーさん、メロン1キロに羊の肉1キロ、ブドウも1キロですね。それなら任せてください。どれも北海道の名産品ばかりですよ!この先、いつの日か、本当に、双方が気軽に自由に行き来できる日が、ウルムチと新千歳間の定期便がしょっちゅう飛び交っている、そんな日がきっと来ます、そんな日がきっと来ることを信じてお腹を整備しておきましょう。そして、その時は双方のメロンと羊とブドウの食べ比べ合戦もしませんか。
★宮崎県のD.Dさん(ラジオネーム)
先週に引き続き、CRIインタビュー・ウイグル族青年、パーさんとコメンテーターのお話も興味深く聴きました。
平和なウイグル自治区に、外からテロ暴力を持ち込む勢力には憤りを感じますし、決して許されない事です。でも今のパーさんの「羊肉・メロン等々、1キロ食べに来て」(笑)の明るさに救われますね。
パーさんの話や、コメンテーターの学者2人のコメントを、それぞれ小燕さんが総括して纏めての語りに共感しました。またウイグルのカーテンとか絨毯に見られる個性や、凝った手作業の装飾も魅力ありますね。西側のメディアはアメリカの影響が強いのが実情ですが、北京から火曜ハイウエイはじめCRIの皆さんがニュースや情報を届けてくれるので、私たちは情報を客観的、公正に判断出来、いつも感謝しています。
★愛知県名古屋市のゲンさん
パーさんの「私の故郷新疆」のお話の後編、興味深く聞きました。新疆ウイグル自治区は2500万人の人口で10あまりの民族がいると言いますから、海に囲まれた島国の私たちには、想像のできない文化や暮らしが繰り広げられているのでしょう。
今回はとても重い話で、14歳のパーさんには辛いトラウマになったという暴動の体験は、聞いているこちらも息苦しくなりました。でも、前回の感想にも書きましたように、パーさんが、他民族のおじさんおばさんたちにもとても可愛がられた様子は、温かい気持にあふれていて、地球のどこにもあり、又あるべき光景だと思いました。
★東京都の三輪徳尋さん
米国の政策で作り上げられたジェノサイドが日本でも一定の人たちにとっての定説になりつつあることはとても憂慮すべき問題であると思います……(中略)考え方の違いで絶対悪と決めつけ、声高に糾弾する人も少なからずいるものと思います。こうした人達が人類を対立させる要因を作り出してしまうのだと思います。私達一人ひとりが、人と対立することや相手を糾弾することではなく、まず、多様な考え方を受け入れ、互いのことを十分に理解し合いながら、できるだけ多くの人類が共存して暮らす人類運命共同体を目指すように心がけてゆかなくてはならないと思います。
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