【観察眼】自由貿易港めざす海南省でまた大事が

2021-05-06 20:42  CRI

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 中国最南端の省、海南。4月中旬、今年の世界初となるオフライン形式を主とする大型国際会議「ボアオ・アジアフォーラム」2021年年次総会がここで開催され、国際社会が手を携えて新型コロナに対応し、グローバルガバナンスを強化する声を世界に発信した。また4月末、中国独自の宇宙ステーションコアモジュールである「天和」を搭載したロケットがここから打ち上げられ、中国の宇宙ステーション建造の幕を開けた。そして、いよいよ明日(5月7日)、ここでまた大きなことが起こる。

 第1回中国国際消費品博覧会(以下「消費博」と略す)が5月7日から10日まで、海南省海口市で開催される。

 消費博は中国輸出入商品交易会(広州交易会)、中国国際輸入博覧会(輸入博)、中国国際サービス貿易交易会に続き、また一つ、中国の主催による大型かつ総合的な国際展示会である。このうち、広州交易会の重点は貨物の輸出、輸入博の重点は貨物と一部サービスの輸入にある。また、サービス貿易交易会はサービス業の開放と協力の推進に焦点を当てている。一方、消費博は、世界に向けた国際高級消費財の展示と取引のプラットフォームに位置づけられている。

 第1回消費博の展示面積は約8万平方メートル。そのうち、国際展示エリアの面積は全体の75%を占めており、ファッション、ジュエリー・ダイヤモンド、高級食品・サプリメント、旅・暮らし、総合サービスの5つの部分に分かれている。海外からは日本の資生堂、ファンケル、オムロン、フランスのLVMHグループ、ケリング・グループ、ギャラリー・ラファイエット、アメリカのジョンソン・エンド・ジョンソン、デル・テクノロジーズ、テスラなどを含む69カ国・地域から650社余りの1300を超えるブランド、中国国内からは華為(ファーウェイ)、格力(グリー)、同仁堂など800社以上1200余りのブランドが出展する。会期中、専門的なバイヤーなど1万人余り、見学者20万人余りが来場すると予想されている。アジア太平洋地域で開かれた高級消費財の展示会としては過去最大規模になる。

 今回の消費博が重要であるといえる理由はそれだけではない。

 まず、中国は昨年6月、海南島という広さ3万5000平方キロある島を自由貿易港に改造する計画を発表した。海南の将来について、「国際観光消費の中心地」と位置づけている。消費博の開催は、まさにこの計画を実施する重要な一歩であり、中国の「開放の扉は閉ざされることなく、ますます大きく開くだけだ」という約束を果たすための主な措置の一つであり、中国が経済のグローバル化を支持し、開放型の世界経済づくりを推進するための行動であるからだ。

 2つ目の理由は、中国が消費博の開催を通じて、国民のニーズをより良く満たせることにある。昨年、中国では一人当たりGDPが1万ドルを突破し、消費がグレードアップするという新たな発展段階に入った。しかし、国内では中・高級商品の供給能力にまだ不足な部分が存在している。消費博を通じて、中国の人々は、海外に行かなくても様々な高級品を購入し、レベルの高いサービスを受けることができる。また、消費博が国内の関連業界の供給側改革の深化を刺激する効果も期待されている。供給レベルの向上や、国内需要に対する供給の適合性の強化、国民の需要への一層の満足につながるものと見られている。

 そして3つ目、最も重要な理由でもあるが、消費博は、各国の消費財が中国市場に進出するために展示と取引の機会を提供することになるということだ。展示エリアの配分からも分かるように、国際展示エリアの面積は全体の4分の3も占めており、数多くの国際ブランドが中国ブランドよりはるかに多い展示スペースを確保している。これは、国際ブランドの自己アピールや中国での知名度の向上、販路拡大に資すると見られる。消費博という窓口を通して、各国企業は中国の消費市場の巨大なポテンシャルと消費のグレードアップの新たな流れをより良く理解することができる。消費博は世界各国の名ブランドと中国市場との懸け橋となり、各国の優れた商品が広大な中国市場に売られていくことに商機を作ることになる。

 消費博の開催に先立ち、海南省では、同省を離れる旅客を対象とした新たな免税政策が昨年7月1日から実施されている。免税品購入の限度額について、1人当たり年間3万元という以前の政策から年間10万元(約160万円)と大幅に引き上げ、免税品目数も38品目から45品目に増やした。新政策が実施されてから、今年4月6日現在、免税品の売上は347億元(約5800億円)、販売された商品数は4326万点、買い物客は延べ496万人に達し、前年同期に比べそれぞれ2.4倍増、2.1倍増、1倍増となった。過ぎ去ったばかりの「メーデー」連休の期間中も、1日からの3日間だけで売上は4億8500万元(約81億円)、買い物客は6万5400人に上り、前年同期比ではそれぞれ2.1倍増、1.4増となった。

 この一連の数字は、中国の消費者の国際的高級品に対する旺盛な需要と強い購買力を改めて示した。中国という巨大な市場は世界に向けて両腕を広げている。また、今回の消費博を契機に、より多くの国と地域の人々が海南を知り、好きになり、そして海南、中国に投資して事業を興し、中国市場を開拓してもらいたい。そう遠くない将来、自由貿易港や国際観光消費の中心地に変身する中国の海南島を、あなたも見に来てはいかがだろうか? (CRI日本語部論説員)

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10月29日放送分
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