【CRI時評】「人種主義」という米国の病を救う方法はあるのか

2021-03-03 11:23  CRI

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 アフリカ系男性のジョージ・フロイドさんの首を膝で押さえつけて殺したとして殺人罪で訴追された米国人警官が近々、陪審裁判を受けることになる。この象徴的な事件は全米に大規模な抗議の波を引き起こしたが、実質的な変化はもたらされていないようだ。米国の人々は相変わらず、人種差別が至る所にあるという現実に直面している。

 開催中の国連人権理事会第46回会議で、多くの国連人権問題特別報告者と専門家が共同声明を発表し、米国政府に対し、包括的な改革措置を講じ、警官による暴力行為を止めさせ、体系的な人種主義と人種差別の問題の解決に全力を挙げるよう呼び掛けている。

 新型コロナウイルス感染症の流行に覆われた2020年に、米国社会の人種主義という「かさぶた」が引き裂かれて血まみれになっていることを人々は目撃している。中国は近々、「2020米国人権侵害報告書」を発表する。現在明らかになっている内容によると、アフリカ系の新型コロナウイルスの感染率、入院率、死亡率はそれぞれ白人の3倍、5倍、2倍で、警官によって殺害された黒人の数は白人の3倍だ。

 米国では政治的分極化が進んでいるため、選挙での票集めだけにかまける一部の政治家には、人種差別問題を解決する気などまるきりない。選挙で人種的少数派からの票を集めるため、絶えず「大きな餅を描き」、「空手形」を切るが、実質的な行動を取ることはめったにない。米国の公民権運動の活動家ラシャド・ロビンソン氏は、人種差別意識を変える上で、米国に今求められているのは、「言葉の問題を統治の問題と化す」ために行動を起こすことだと指摘し、短い言葉で急所を言い当てている。

 人種差別がもたらす種々の悪影響は、米国の制度的および構造的な問題と米国式人権の偽善的な姿をどこにも隠すことができないようにしている。米国政府が引き続き実質的な行動を起こさなければ、マーティン・ルーサー・キング牧師による50年余り前の「私には夢がある」は夢物語で終わることになるかもしれない。(CRI論説員)

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