北京
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『あん』(2015)や『光』(2017)で知られる河瀬直美監督と『長江哀歌』(2006)や『罪の手ざわり』(2013)などの賈樟柯(ジャ・ジャンクー)監督が共にエグゼクティブ・プロデューサーを務め、中国の鵬飛(ポンフェイ)監督がメガホンを取る新作『再会の奈良(中国題:又見奈良)』が3月19日に中国大陸で一般公開されることが決まりました。日本での公開は未定です。
なら国際映画祭がプロデュースするナラティブ(NARAtive)プロジェクトとして制作され、2019年11月に奈良県御所市でクランクインした本作は、中国人の母親が日本で残留孤児の日本人養女を探す物語です。奈良を舞台に中国人と日本人との交流をユーモアたっぷりに描いており、撮影は全編日本で行われたということです。
鵬飛監督は中国の新鋭監督の一人で、その代表作『ライスフラワーの香り(原題:米花之味)』(2017)が第74回ベネツィア国際映画祭や初開催の平遥国際映画祭、なら国際映画祭などに出品され好評を博しています。キャストは中国からベテラン女優の呉彦姝(ウー・イェンシュー)、注目の若手女優・英澤(イン・ゼェ)、日本から國村隼や永瀬正敏、秋山真太郎らが参加。音楽は『座頭市』や『アウトレイジ 最終章』など北野武作品で映画音楽を手がけてきた日本人ミュージシャンの鈴木慶一が担当。
この作品についてインタビューを受けた賈樟柯監督は、「最初に脚本を読んだとき、歴史が残した傷跡が今の人々の感情や心に与える影響に深く感銘を受けた」としたうえで、「河瀬直美監督の協力のおかげで、彼女と親交のある國村隼氏や永瀬正敏氏といった素晴らしいキャストが出演を快諾してくれた」と感謝を示しました。
一方、鵬飛監督は「中日にとって残留孤児は重いテーマかもしれないが、決して“重い作品”にするつもりはない。このような物語を通して中国人の母親の強さを表現したい」と企画の原点を語りました。(ミン・イヒョウ、謙)