【観察眼・「十四五」特別企画】(1) 未知を夢に、広い宇宙へ

2021-02-10 21:32  CRI

 2021年は中国にとって大きな意味を持つ年です。中国共産党の創立100年目――即ち「一つ目の『百年の奮闘目標』」(建党100年目までの“小康社会”の完成)の目標年に当たり、また「二つ目の『百年の奮闘目標』」(新中国成立100年目までの強く豊かで民主的・文明的な調和のとれた社会主義現代化国家の構築実現)においても、重要な前進の一年になります。

 そして、もう一つの注目は「国民経済と社会発展の第14次五カ年計画(2021-2025年)」の発足年となることです。第14次五カ年計画は今年の全国人民代表大会で審議・採択される見込みとなっています。

 これに際して、日本語部独自の評論コーナー『観察眼』では、第13 次五カ年計画(2016-2020年)期間の躍進を振り返り、この先の5年を展望するシリーズ「振り返れば歩んで来た道 新たな旅路は続く」を企画しました。

 中国の新年に当たる春節の時期に合わせて、ジャンル別に配信していきます。

評論シリーズ「振り返れば歩んで来た道 新たな旅路は続く」

第1回 未知を夢に、広い宇宙へ

 「九天之際、安放安属。日月安属、列星安陳/九天の際は、安くにか放り安くにか屬く。日月安くにか屬き、列星安くにか陳なる」(天の果てはどこまで続いているのか。日月はどこに繋がれているのか、星宿はいかなる配置になっているのか。)――これは2000年以上前の戦国時代、中国の詩人・屈原が長詩「天問」に記した疑問である。それから2000年後、中国初の火星探査機「天問一号」は中華民族の天地・自然・宇宙文明への憧れと探求を抱えながら、火星へ旅立った。

【観察眼・「十四五」特別企画】(1) 未知を夢に、広い宇宙へ_fororder_1
2020年10月1日に公開された中国の火星探査機「天問一号」が撮影した宇宙の写真

 中国伝統的な春節(旧正月)を間近に控える中、7ヶ月近く、4億7000万キロメートルの飛行を経て、天問一号は北京時間2月10日19時52分、地球から1億9000万キロメートルも離れた宇宙空間で、地球上との通信が十数分間もの遅延がある状況下で、ただ一つだけのチャンスを掴み、自動ブレーキをかけて火星周回への軌道進入に見事成功した。

 すべてが順調に行けば、これから2ヶ月半の火星周回旅行を経て、天問一号は周回機と着陸機の分離を実施し、着陸機は火星へのソフトランディングにチャンレンジする。その後、着陸機に搭載した中国初の火星探査車は火星巡回に乗り出し、火星の大気層や電磁場、土壌に対する科学探査を行う。中国初の火星探査任務は一回目で「火星周回・火星着陸・火星上巡査」の三大ミッションをクリアする見込みだ。

 「体重」5トンの天問一号は大物だ。中国がこれまでに打ち上げた最大重量の宇宙探査機で、人類が打ち上げた最大規模の火星探査機でもある。天問一号の火星旅行は、中国が自主的に踏み出した惑星探査の第一歩で、世界の脚光を浴びている。しかし、これは「制宙権」の確保だと、一部の西側メディアに報じられている。

【観察眼・「十四五」特別企画】(1) 未知を夢に、広い宇宙へ_fororder_2
2020年7月23日、天問一号が打ち上げられた際、運搬ロケット「長征5号」のフェアリングに国際協力パートナーのロゴマークが見える

 今日の世界はもはや冷戦時代のスター・ウォーズではなくなった。2017年11月、中国が提唱した「人類運命共同体の構築」に関する理念は、初めて国連の宇宙空間における軍拡競争を防止する一層的確な措置、及び宇宙空間に最初に武器を配備しない事に関する両決議に盛り込まれた。中国は終始、「人類宇宙運命共同体」の構築における断固たる支持者であり、実践者でもある。

 中国の火星探査任務は発足の日から、開放的な科学探査のプラットフォームである。任務のロゴマーク「攬星九天(宇宙への挑戦)」に示されているアルファベット「C」のイメージには、中国の惑星探査(China)、国際協力精神(Cooperation)、深宇宙探査の宇宙進出能力(C3)などの意味が込められており、中国の宇宙探査が掲げる開放と協力の精神を物語っている。

 また、2020年7月23日、天問一号が打ち上げられた際、運搬ロケット「長征5号」のフェアリングには、「中国航天」のほか、ESA(欧州宇宙機関)、CNES(フランス国立宇宙研究センター)、CONAE(アルゼンチン国家宇宙活動委員会)、FFG(オーストリア研究促進庁)など、中国火星探査任務の国際協力パートナーのロゴマークも印刷され、はっきりと見ることができる。

【観察眼・「十四五」特別企画】(1) 未知を夢に、広い宇宙へ_fororder_3
中国の火星探査任務のロゴマーク「攬星九天(宇宙への挑戦)」

 実は去年7月、天問一号のほか、アラブ首長国連邦(UAE)初の火星探査機「Hope」と、米宇宙局(NASA)の火星探査車「パーサヴィアランス(忍耐力)」も打ち上げられた。特に、「Hope」は日本のH2Aロケットを搭載して、鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられた。これは国際宇宙探査協力のもう一つの成果とも言えるだろう。

 科学技術は世界的なもので、時代的なものだ。人類の運命の進歩を推進させるエンジンとも言える。科学技術の成果は全人類の平和と共同発展に資するべきだ。中国の宇宙探査事業は人類の宇宙平和利用と協力探査における重要な一部である。今年上半期、中国は宇宙ステーション「天宮」の本体(コアモジュール)を打ち上げる計画だ。国際宇宙ステーション(ISS)の退役後、「天宮」は宇宙で唯一運営する人類のステーションとなる。2019年、中国は「天宮」ステーションの全世界への開放を宣言し、2020年11月までに計18カ国が進出の資格を得た。

 「海よりも広いものがある。それは空だ。空よりも広いものがある。それは人の心だ」というフランスの大作家ヴィクトル・ユーゴーの名言がある。太平洋は十分に広い。世界各国を受け入れる空間がある。そして、宇宙はもっと広い。全人類の夢を抱える空間がそこにある。(CRI日本語部論説員)

ラジオ番組
10月29日放送分
00:00:00/00:00:00
  • ハイウェイ北京<月曜日>の担当者 劉叡琳_fororder_周一刘睿琳130
  • ハイウェイ北京<火曜日>の担当者 王小燕&斉鵬_fororder_周二小燕齐鹏130
  • ハイウェイ北京<水曜日>の担当者 謝東&劉非_fororder_周三谢东刘非130
  • ハイウェイ北京<金曜日>の担当者 劉叡&孟群_fororder_周四刘睿孟群130
  • ハイウェイ北京<金曜日>の担当者 任春生_fororder_周五任春生130
  • ハイウェイ北京<週末篇>_fororder_北京直通车周末篇
特集ダイジェスト
最新コラム
新華社_fororder_12日中友好協会_fororder_11人民網日本語版_fororder_10人民中国_fororder_9中国網日本語版_fororder_8東方網日本語版_fororder_7JAPAN online_fororder_5
UTYテレビ山梨_fororder_4中華網日本語版_fororder_3東方通信社_fororder_2中国百科検定_fororder_132959111934859451北京観光_fororder_1
李阳