【CRI時評】人種主義は米国社会分裂の「加速装置」

2021-01-19 13:25  CRI

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 米国でこのほど発生した連邦議会議事堂での暴力襲撃事件では、発生当初、一部の警察官が抗議者に進入を許し、警察官と抗議者が親しげに自撮りし、事件の翌日、リンカーン記念堂外の抗議者の周囲には警察官や州兵の姿はほとんど見られなかった。白人を中心とする抗議者に対する米国の警察の態度は、昨年6月の人種差別抗議デモにおける抗議者に対する暴力的鎮圧と、鮮明な対比をなしている。

 米CNNのニュースサイトは、米国の警察が白人とアフリカ系の人々を分け隔てする原因は長年の人種主義と白人至上主義にあると指摘し、短い言葉で急所を言い当てている。

 インディアンの虐殺からアフリカ人の奴隷としての売買まで、米国の歴史を概観すると、人種主義は「財をなす」ための重要な手段の一つだった。今日に至るまで、米国内の人種的少数派はしかるべき地位を得られていない。人種主義は、不公正な法執行や貧富の格差、医療待遇格差などさまざまな形で毒素を放っている。

 米疾病対策センター(CDC)の最新データによると、アフリカ系米国人が新型コロナウイルス感染症で死亡する確率は白人の2.8倍だ。こうした肌の色による格差は、米国社会のさまざまな方面に現れている。アフリカ系が米国の総人口に占める割合は12~13%だが、警察官による銃撃事件では、アフリカ系の犠牲者の割合は40%にも上っている。人種的少数派に対する憎悪襲撃事件も増え続けている。人種的少数派は雇用や給与、融資などにおいても「ステルス差別」を受けている。

 公民権法から投票権法、そしてアファーマティブ・アクション(積極的差別是正措置)に至るまで、有色人種の権利を保護するために米国政府が取り出したツールは決して少ないわけではないが、表面的な政策ツールはかえって、人種主義がより深い社会の分裂を引き起こすことを可能にしている。

 米国の政権担当者が、人種主義の背後にある歴史的要因や経済・社会の不平等、政治構造などの問題について反省を拒むなら、この悪性腫瘍は米国の発展に影のごとく寄り添い、米国社会を悩ませる永続的な痛みとなるだろう。米国式の「民主主義」は「少数の人が享有」する政治ゲームにすぎないことを、全世界はとうに知っている。(CRI論説員)

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