1月12日 火曜日

2021-01-12 17:42  CRI

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 改めまして、明けましておめでとうございます!皆さん、新年番組をお楽しみいただけましたでしょうか。まだまだ新型コロナの感染拡大に歯止めがかからない今ですが、こちら中国では、新型コロナワクチンの接種が進められています。今月9日時点で、累計で900万回以上のワクチン接種が行われています。また、12日午前0時時点で感染者305人が確認されている河北省では、中心都市の石家荘市で全住民を対象とするPCR検査が行われていて、9日午前0時までに1回目のPCR検査が完了しました。検査を受けた人は計1025万人で、354人に陽性反応が確認されました。感染者を徹底的に発見して、感染拡大を防ぐため、もう一度、全住民向けのPCR検査を行うことになり、その検査は12日午前始まりました。検査には「火眼」実験室(エアドーム型)が導入され、1日最高100万人分のサンプル検査ができるということです。

 日本政府は、3月にも不特定多数を対象にしたPCR検査を始める方針だと聞いています。ぜひ徹底した対策を取って、感染拡大に歯止めをかけられるよう期待しています。

 さて、2021年初の放送となるハイウェイ北京火曜日は今日、新年特別番組「新春俳句・漢俳大会」の番外編をお送りします。どうぞ最後までお付き合いください。詳しくは「CRIインタビュー」をご参照ください。

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「新春俳句・漢俳大会」収録時の様子(左から王小燕アナ、王衆一氏、劉徳有氏、斉鵬アナ)

2021年1月<今月の特別寄稿>
東京都 イタズラ爺さん・奥田正彦さん(85歳)

 上海・豫園の湖心亭でお茶を飲んだことなどを思いだしながら、新型コロナ禍第3波が勢いを増していた中でしたが、久しぶりに篆刻を楽しみました。

初冬月夜過子俶
清 呉偉業
月色破林巒 貧家共一灘
門開孤樹直 影逼兩人寒
瀹茗誇陽羨 論詩到建安
亦知談笑久 良夜睡應難

月色林巒(りんらん)を破り 貧家一灘を共にす
門開かれて孤樹直く 影逼(せま)って両人寒し
茗を瀹(に)て陽羨を誇り 詩を論じて建安に到る
亦た知る談笑の久しきを 良夜睡り応に難かるべし

 詩の内容は、「明るい月が、木の茂った山の上にさし出るころ、清貧の子俶の家に来てみると、早瀬のかたわらにあった。私を迎えて開かれた門の前には、一本の樹がまっ直ぐ立っていて、月影が木の枝ごしにさしこみ、二人を寒ざむと照らす。
 茶を煮ては、陽羨の名茶を味わい、詩を論じては、建安の風骨ある詩を良しとする。こうして談笑がいつまでも続くことゆえ、このようなすばらしい夜は、眠ることができないだろう。」と言ったところです。

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 昨年11月19日、日の入りから1時間ほど経ち、辺りが暗くなってきたころ、南西の低空で木星と土星が寄り添うように輝いていました。これら2つの惑星の近くには上弦まであと3日の月が見えました。

 偉業と子俶が茶を味わい、詩を論じて談笑していたと同じように、木星と土星が語り合い、素晴らしい夜を演出していたのでしょうか。
 詩中にある陽羨の茶は、「紫笋茶」「蒙頂茶」とともに唐代三大貢茶の一つです。陽羨は現在の江蘇省宜興で、今も江蘇省を代表する名茶を産出しています。清の康熙帝によって名付けられたという「碧螺春」や、蘇軾の詩『雪芽我為求陽羨』から名付けられたという「陽羨雪芽」そして「陽羨ジャスミン茶」もぼくは大好きです。
 黒茶や紅茶はあまり好みませんが、黄茶、青茶、白茶、時には八宝茶も、気分に応じて楽しんでいます。

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北京スケッチ(1月7日、平文智撮影)

<お便りありがとう!>

★東京都東村山市秋津町・ 今井 薫さん

 一番強く感じたのは、日本語の文字数と中国語の文字数、それぞれ言葉の調子に合わせて表現するために、インパクトある言葉をそれぞれの言語で選択・表現しようとしている点は同じだなとも感じました。

★北海道石狩市の上田知晴さん

 5-7-5の17個の音ではなく、漢字で表現する俳句、漢俳。実はその存在を私は知りませんでした。ですから、貴局からご案内を頂いて漢俳を初めて知り、今日の番組まであれこれと前もって調べていました。でも17個の音で表現するのではなく、17個の意味を持った表意文字である漢字で表現するのですから、実は俳句よりも漢俳の方が奥深い意味を表現できるのではないかとうっすら感じて、大きな興味を惹かれていました。

★宮崎県のラジオネームD.Dさん

 新年明けましておめでとうございます!

 新春特番「俳句・漢俳大会」、新年らしい漢字文化の香り漂う特番で、お正月気分を味合わせて頂きました。2020年、突如襲った新型コロナ禍で救援物資に貼られた"山川異域 風月同天"などの漢詩が中日友好を深めたのは記憶に新しいですね。番組では両先生が素晴らしい句を披露され、新年へのエールも頂きました。

★坂口晶子さん

 新春特番の漢俳大会、とても面白かったです。漢俳というものがあることを初めて知りました。海外でもいろいろな国で俳句が作られるようになっていることにも驚きです。確かに季節のない国もありますので、季語をどのように考えればよいかは難しいですね。

★高知県四万十市右山五月町・杉村和男さん

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四万十市田野川、雪景色のエノキ並木道(1月8日、杉村和男撮影)

 劉 徳有先生、王 衆一先生の大変造詣の深いお話に、とても感心させられました。

 俳句は日本の伝統的な文化では有りますが、パソコンやスマートフォンなどの普及に伴って、自然に接する機会が減り、俳句の創作どころか、季語を連想する感性まで、失われているような気がします。私自身も学生時代に、授業や受験、公務員の採用試験で、俳句を勉強して以来、ずっと離れています。改めて、俳句の魅力を再発見することが出来ました。ありがとうございました。
 番組の終わりに、劉 徳有先生が素晴らしい俳句を披露されていましたが、中でも、

福寿草 脱貧困の 夢果たし
初茜 さらば貧困 笑みこぼれ
初日の出 泰山富士に 幸あれど
人類に コロナ退治の 破魔矢有り

の作品に、大変心を打たれました。

 日本では新型コロナウイルス感染拡大により、景気が悪化して、貧困問題が一層、顕著になりました。お金に困っている人は、数十万円、数百万円の金額に苦慮しています。一方、高額所得者になると、年収が何億、何十億円という規模です。この矛盾に、とても胸が痛みます。絶対に、こういう社会で有ってはならないと思います。先の2句は、このような観点から、特に印象に残りました。
 初日の出の句は、一層の中日友好を願う、劉 徳有先生のお人柄の偲ばれる作品ですね。
 「人類に コロナ退治の 破魔矢有り」、全く同感であり、全世界の至上目標を、5、7、5という短い言葉だけで表現されているのが素晴らしく、また短い語句だったことで、メッセージが非常によく伝わってきます。
 新たな一年が、この四つの句の通りになることを願うばかりです。

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四万十市、森沢集落の雪景色(1月8日、杉村和男撮影)

◆ ◆ ◆

 この番組をお聞きになってのご意見やご感想をぜひお聞かせください。メールアドレスはnihao2180@cri.com.cn、お手紙は【郵便番号100040 中国北京市石景山路甲16号中国国際放送局日本語部】もしくは【〒152-8691 東京都目黒郵便局私書箱78号 中国国際放送局東京支局】までにお願いいたします。皆さんからのメールやお便りをお待ちしております。

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【ハイウェイ北京】ポッドキャストでもお聞きいただけます

ラジオ番組
10月29日放送分
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