北京
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ボアオ・アジアフォーラムと日本医療国際化機構は22日、グローバル健康フォーラム大会の枠組みの下で「中日新時代健康フォーラム」を開催しました。
フォーラムの会場は中国の青島市と日本の東京都に設けられ、オンラインで繋がれた両会場に、中国側からは中国全人代常務委員会の陳竺副委員長、ボアオ・アジアフォーラムの周小川副理事長と李保東秘書長、世界健康フォーラム大会の陳馮富珍(マーガレット・チャン)主席、そして孔鉉佑駐日中国大使らが、日本側からは自民党の二階俊博幹事長、福田康夫元首相、経団連の佐藤康博副会長、垂秀夫駐中国大使らが出席し、ビデオ会議に参加しました。
全国人民代表大会常務委員会の陳竺副委員長はスピーチの中で、「このフォーラムのスローガンである『人類の健康・地球の健康』は、中日両国が堅持すべき共通の理念である。中日の医療・健康分野における協力の前途は開けており、協力の潜在力は大きい。また、中日両国は来年以降、オリンピックを続けて開催し、再来年には国交正常化50周年を迎える。この重要な歴史的時期に、衛生・健康分野での協力も新たなレベルに引き上げられるだろう」と示しました。
自民党の二階俊博幹事長は「新型コロナウイルスへの対応を含め、日中両国の関心が高まっている健康をテーマに語り合うことは、大変有意義なこと。カーボンニュートラルの達成はグローバルな課題であり、中日両国は共に手を携えて、この『人類の健康・地球の健康』という目標に向かっていくべきだ」と述べました。
ボアオ・アジアフォーラムの周小川副理事長は「中日両国は互いにとって重要な隣国である。中日を含む15カ国が先月調印した地域包括的経済連携協定(RCEP)は、中日二国間の経済・貿易関係をさらに促進し、双方の優位性を相互に補完し、人類衛生健康共同体の構築にしかるべき貢献をするものと期待している」と示しました。
福田康夫元首相は「今回のパンデミックは拡大が極めて速い上に、各国がバラバラに対応しているように見える。時には相手国を批判し、不信感を煽ることさえある。このような時期に、国際協力のあり方を議論する機会として今回のフォーラムが開催された事は、真にタイミングが良かった」と述べました。
フォーラム開催地となった青島市の薛慶国副市長は、両国の協力について「感染症の流行前は、青島と日本を結ぶ航空便が週に134便あり、うち大阪とは1日12便、東京とは4便と、非常に頻繁に交流していた。青島は多くの特別な対外開放政策に恵まれ、中国(山東)自由貿易試験区青島エリアや中国-上海協力機構地方経済貿易協力モデル区があり、今年は中日青島地方発展モデル区と中日韓消費専区の設立が許可された。今後、日本とより多くの協力を展開できることに期待している」と語りました
日本企業との協力について、招商局集団(チャイナ・マーチャンツ・グループ)の胡建華董事・総経理は、「われわれは市場範囲の拡大について協力することができる。中日だけでなくRCEP域内の国とも協力し、人類社会に幸福をもたらし、人類の生活における健康の範囲を広げていく」と示しました。
三菱商事青島有限公司の本多亮董事長・総経理は、「日本ではまだまだ新型コロナの感染拡大が続いているが、対する中国はゼロコロナということで、非常に良い対策を取っており、世界が見習うべき点が非常に多い。今後、両国がワクチンの開発、医療物資の提供などで互いに協力し合っていけば、きっと良い社会になっていく」と語りました。
フォーラムではさらに、両国のゲスト約40名がグリーン発展、カーボンニュートラル、医療と健康、健康的な都市生活などの分野について議論し、「両国は世界の環境保護と健康事業のために共に努力すべき」との共通認識にいたりました。(取材・写真:趙雲莎、劉叡 校正:梅田謙)