北京
PM2.577
23/19
日本も中国も寒くなりつつあり、インフルエンザにかかりやすい季節がやってきました。中国の呼吸器疾患の専門家、中国工程院院士の鐘南山氏は先月末、インフルエンザウイルスと新型コロナウイルスに同時に感染している人が4人発見されたことを明らかにしました。そして、今後はウイルスの種類を素早く見分けられる検査設備が必要だと指摘しています。インフルエンザを予防するためには、新型コロナの予防と同様、マスク着用や手洗いなどが大事だということです。
さて、今週の番組、主なメニューは以下の通りです。
▼月探査機「嫦娥5号」 月面への軟着陸用意
▼中国政府 高齢者のスマート技術利用を支援
▼「コロナ禍の文学創作と作家の責任」中日作家オンライン交流会
「嫦娥5号」のイメージ
2020年12月<今月の特別寄稿>
東京都 イタズラ爺さん・奥田正彦さん(85歳)
初冬の景を描きつつ、劉景文のことを詠っています。詩の前半は、景文の父や兄たちはみな亡くなったが、ひとり景文だけが残っていること、後半は、中年(当時58歳)を過ぎた景文の今が、一番よいときだと讃えています。そのこころを刻り込みたかったのですが......
贈劉景文
北宋 蘇軾
荷盡已無擎雨蓋
菊殘猶有傲霜枝
一年好景君須記
正是橙黃橘緑時
荷(はす)尽きて 已に雨を擎(ささ)ぐるの蓋(かさ)無く
菊残(そこな)われて 猶お霜に傲(おご)るの枝有り
一年の好景 君須(すべか)らく記すべし
正に是れ 橙黃橘緑(とうこう きつりょく)の時
詩の内容は、「荷(はす)は枯れはてて、雨をさえぎる傘のような葉はもう見えぬ。菊もしおれて、残っているのは、霜に耐える強い茎ばかり。しかし一年で最も美しい風景を心にとめてほしい。それは橙が黄に、橘(みかん)が緑に実る今の季節だ。」と言ったところです。
蘇軾と劉景文とは親しい友人同士で、景文に唱和する詩を数多く残しています。
友達といえば、ぼくにはCRIを通じて知り合った中国の友人がいます。その一人、浙江放送局の呉さんとは、1996年の江南の旅で知り合いました。北京に留学していると報せたら、出張で来たからと、お茶のひとときを共にしました。紹興行では、咸亨酒店へ案内され、魯迅の気分を味わうことができました。2007年上海に行ったとき、久々に局へ電話をしたら、その人はいないとのことです。そんなことはないと話している内に、あっ、局長ですか? 彼は局長になっていました。夜は会議があるのでお昼を一緒にしようということになり、翌日出かけたのですが、ぼくは列車を乗り間違えて杭州駅に着いたのが、すでに約束の時刻です。車を飛ばしていくと彼は局の門の前まで出ていました。ひと言、心配したよ。
新幹線ができて上海南駅から出発することを、ぼくはうっかりして上海駅へ行ったのでした。
北京スケッチ(12月1日 平文智撮影)
<お便りの抜粋>
★宮崎県のラジオネーム D.Dさん
今週も火曜ハイウェイらしい盛り沢山の内容でしたネ。旬の話題、月探査機・嫦娥5号の打上げ成功からは、アメリカ・旧ソ連に続く今の中国の科学技術の発展を感じました。またコロナ禍の下、再開の運びとなった中国開催の卓球W杯(私より家族が熱心にTV観戦しています・笑)が成功の一方で、最近危惧されるコールドチェーンからのコロナ感染拡大防止の為の中国の厳格な対応も分かりました。
CRIインタビュー、満田氏のEGG・電気硝子有限公司は、小燕さん斉鵬さん達CRIクルーの広州取材の時の企業ですね。工場見学のお二人のエピソードも楽しく聴きました。満田氏のお話の様にEGGだけを見ても中国・日本・韓国企業の連携が成功している様に、今の経済に"デカップリング"は全くナンセンスではないでしょうか。
★香川県高松市の氏部照彦さん
本日のハイウエイ北京で紹介されていた「新型コロナ情報」ですが、コールドチェーンで流通している冷凍食品で、コロナウイルスが-20℃でも生存可能との事。びっくりしました。常識からして冷凍すればウイルスはほぼ死滅と思ってましたので、考えをあらためました。それにしても中国のPCR検査の積極さにはびっくりします。日本でもPCR検査は民間でもやれるようになりましたが、まだまだ普及してないように思います。
★東京都の三輪徳尋さん
中国で、コールドチェーンの輸入冷凍食品からコロナウイルスが検出されているというニュースは、日本ではあまり報じられていません。日本でも、冷凍された輸入食品を取り扱う多くの関係者にとって、無関係ではいられないとても重要な報道であると思います。
日本でもコロナウイルスが蔓延している国からの冷凍輸入食品からウイルスが検出されることは十分に考えられることだと思います。
コールドチェーン網が急速に拡大している中国で、コロナウイルスに限らずにコールドチェーンでの防疫手法について、この機会に十分な研究がなされ、新たな防疫技術を取り込んたシステムを実用化することで、より安全なコールドチェーンのあり方を世界に示してくれることに期待をしています。
★愛知県名古屋市のゲンさん
月探査機「嫦娥5号」の打ち上げ成功おめでとうございます。
竹取物語のかぐや姫が、帰還ルートや様々な時間的、宇宙環境条件を考えてなかったのはまぬけだったんだなぁと、初めて気づきました。おとぎ話を信じていた子どもの頃は、本当に牛車に乗って泣きながら月に帰っていったと思っていました。「嫦娥5号」が持ち帰るものが楽しみですね。
卓球の世界大会で伊藤美誠選手がとてもお世話になったことを知り、感謝でいっぱいです。スポーツの国際交流とは、どこの国でも本来こうあってほしいものです。
運搬というシーンで、人とモノの両方のウィルス検査が必要になってきたんですね。コールドチェーンという新しい言葉に緊張を覚えます。
コロナ禍と闘う日系企業~電気硝子(広州)有限公司・満田満総経理のお話はとても分かりやすかったです。中国で、日本の企業が至近距離に建っている韓国の企業に商品を生産して納入しているという効率の良さに、なるほどと感心しました。広州が立地条件だけではなく、長い年月、貿易都市として培ってきた魅力があるのだと思いました。
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