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電気硝子(広州)有限公司 満田満総経理
10月30日に、広州で現地の日系企業を取材しました。ゲストは薄型パネルディスプレー(FPD)用ガラスの加工販売をする電気硝子(広州)有限公司(EGG)満田満総経理です。コロナ禍の影響をどう実感し、ポストコロナの中国市場の展望などについて伺いました。
電気硝子(広州)有限公司 工場入口
薄型パネルディスプレー(FPD)用ガラスの加工販売をする電気硝子(広州)有限公司(EGG)は、ディスプレイ用基板ガラスで世界トップ3のシェアを有する日本電気硝子(NEG/本社:滋賀県大津市)が2013年、広州に設立した子会社です。同社の満田満総経理は、「コロナ禍の影響を受け、生産は4~5月に落ち込んだが、6月以降、巣ごもり需要でテレビやパソコンの販売が好調なため、急回復している」と話し、年度計画については「ほぼ達成できる」見通しを示しています。
満田総経理は、中国が一丸となってコロナ対策に取り組み、全国範囲で比較的早くコロナを封じ込めたことも、企業が安定生産を維持できた背景の一つだとしています。「防疫対応と経済の落ち込みのバランスが大事だと思う。結果的に、中国は非常にうまくやられた」と中国政府の感染症対策の効果を評価しています。
2013年、日本電気硝子はパートナー関係にある韓国系パネルメーカーの誘いを受け、先方の広州進出を追う形で、1キロも離れていない同じ広州高新技術産業開発区に工場を設立しました。同社のものづくりの原材料は主として日本から輸入されています。製造されたガラスは全数、韓国系パネルメーカーに納め、FPD用パネルにつくられた後は、テレビのセットメーカーに提供され、組み立てたテレビは、中国国内外および世界各国に売られていくという国際分業の縮図ができています。
電気硝子(広州)有限公司 製造ラインの風景
ところで、行政のインセンティブと港に近いという立地条件が、NEG社が広州進出を決めた理由でもありましたが、進出してからの7年を振り返り、満田総経理は「水と電気などのインフラがしっかりしている。また、通関を始め、行政は手続きの簡素化で外資系企業の活動をサポートしてくれている」と広州のビジネス環境をプラスに評価しています。
その一方、これまでの7年で、ディスプレイ用パネルにおける中国の生産シェアはぐんぐん伸びており、2013年の約15%から現在の約60%にまで拡大しました。今年に入った後、韓国の液晶パネル大手が相次いでこの分野から撤退したことを背景に、中国の生産シェアは今後も増える傾向にあると見られています。こうしたことを踏まえ、満田総経理は「中国のお客様に販売を増やす事が非常に重要だ」と強調し、ガラスメーカーにとって、今後も中国は不可欠な市場であるという認識を示しています。
詳しくは番組をお聞きください。
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